『すずらん』(1999年)でヒロインを演じた遠野なぎこの人生は、まさに壮絶。2013年に発売された遠野の自叙伝『一度も愛してくれなかった母へ、一度も愛せなかった男たちへ』(ブックマン社)によると、遠野は子役として活動していた幼少期より、母親に虐待されて育った。
母親は小学校高学年になった遠野に、再婚相手の男と風呂に入らせたり、「お前は醜い」と言い続けるなどの虐待を繰り返した。そして15歳で出演したドラマ『未成年』(TBS)で過激なキスシーンを体験したことで精神を病んでしまい3年間女優を休業。
復帰後に初主演したのが『すずらん』だった。あまりに過酷な幼少期だったため、「作り話では?」という声も聞かれるが、『ミヤネ屋』(読売テレビ)に生出演した際にある出来事が起きた。母親のことを語っているうちに、首の辺りに見る見る赤いじんましんが出来てしまったが、母親の話が終わるとスーッと消えていったのだ。このことから壮絶な幼少期は実話と考えられていて、じんましんは心因性のものと思われている。
ここまででも壮絶すぎる生き様だが、遠野はさらにここから「七股交際」「2ヶ月でスピード離婚」「番組で泥酔」など、より過激な人生を歩んでいく。
バラエティー番組『私の何がイケないの?』(TBS)では、「サラダに唐辛子を2本かける」「休日は1日中お酒を飲んでいる」などの異常な食生活が明らかになり、人間ドックを受診。「余命7年」の診断を受ける。司会の江角マキコから「もっと自分を大切にしないと」と心配されるも、「別にやり残したこともない」とまったく気にもしない様子だった。
ところが飼い猫の寿命がまだ8年以上あることを知ると、突然真顔になり「猫たちより早く死んでしまったら誰が世話をするんだろう。猫のためにも長生きしなきゃ」と、生活改善を決めたようだった。
現在、遠野はドラマやバラエティー番組に出演しつつ、ブログで自身と同じく精神的な悩みを抱えた人たちの相談に乗っている。遠野のブログは多い日には1日62万アクセスを記録したこともあり、悩みを持つ人たちから支持されているようだ。
(文・編集部)
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