エスムラルダの「勝手にワイドショー!」

連載第55回 妄想族たちの夢を、見事に粉砕! 内田篤人

 先月、突然、小学校の同級生(女子)との入籍を発表し、アタシ含め、多くの人々を絶望の淵に叩き込んだ、サッカー日本代表の「うっちー」こと、内田篤人選手。

 なにせうっちーといえば、美少年・美青年好きのゲイや腐女子にとって、かっこうの「妄想ネタ」だった人。

その美しさやサッカーの才能もさることながら、とにかく国内外を問わず、男たちからの「愛され方」がハンパない。「内田篤人 カップリング」とか「内田篤人 いちゃいちゃ」とかで検索すると、吉田麻也や本田、川島、ノイアーらに抱きしめられている写真やらキスまがいのことをされている写真やら、なぜかフェールマンの肩にかつがれている写真やら、出るわ出るわ。てかうっちー、常に男との距離近すぎ……。ノンケ(=女子が好きな)男子の中にも、「うっちーとならヤれる」と思っている人は、少なくないはず。

 しかもうっちー、「彼女はいない」とずっと公言していたし、何年か前に放送された『情熱大陸』では、「当時、VVVフェンローに所属していた麻也が、しょっちゅうオランダからドイツにやってきて、うっちー宅に泊まっている」という情報まで流されてたし、絶対、麻也を含む何人かの男たちとデキていると思ったのに……(って、麻也は2012年に結婚しちゃったけど)。小学校の同級生女子と! 2年も前から交際していたなんて! きっと世界の5分の1くらいの人々が「ダマされた!」と勝手に怒っているはず。

 というか、うっちーくらいの世代って、多いのよ……。ゲイでもないのに、顔や表情やしぐさや話し方や性格が妙にかわいくて、ゲイのみならず、どノンケのおじさんとかにもかわいがられちゃう、キャバ嬢的男子が! しかも奴ら、オカマとどうこうなるつもりなんてないくせに、DNAにそういう本能が埋め込まれているのか、自分の魅力を確かめたいのか、妙に媚を売ってきたり、こちらの気を引こうとしたりしてくるのよね……。恐ろしいったらありゃしない!
 やっぱりあれかしら。思春期あたりに「草食男子」という言葉が生まれて、男子の「かわいい」が許されるようになったせい? それとも、少子高齢化の影響で、子どもの頃から大勢の大人にかわいがられて、歳上との付き合い方(というか、かわいがられ方?)を完璧にマスターしちゃった?

 って、えらく脱線しちまったので、話をうっちーに戻すけど……。アタシ、うっちーとその妻にとっての正念場は、これからだと思っているの。人々(特にその選手のファンとかメディアとか)は、スポーツ選手の恋人やパートナーを、勝手に「あげまん/あげちん」か「さげまん/さげちん」かに分類したがるもの。


 残念ながら、現在、右ひざの怪我が長引いているうっちー。このまま不調が続こうものなら、うっちーにあらぬ夢を見ていた連中(アタシとか)が「ほれごらん! 女にうつつをぬかすからこうなるんだよッ」なんて騒ぎ出す可能性も……!
 まあ、そんな負け犬(?)たちの遠吠えなんて、うっちーにとっても妻にとっても痛くもかゆくもないだろうけど、せっかくシャルケと長期契約を結んだことだし、うっちー! しっかり怪我を治して、これからも頑張って!

【エスムラルダ:プロフィール】
えすむらるだ…1972年生まれ。94年よりドラァグクイーンとしての活動を開始し、各種イベント、メディア等に出演。2002年、東京都の『ヘブンアーティスト』ライセンスを取得。脚本家・ライターとしても活躍している。
twitter:@esmralda001

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/内田篤人(幻冬舎)
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