瀬名あゆむのAV vs アイドル
~もし元AV女優がローカルアイドルのプロデューサーになったら

第2回「アイドルがAVデビューする理由(私の経験から)」

 皆様こんにちわ! 元AV女優で、元ローカルアイドルで、元ローカルTVタレントで、現・仙台&千葉の店舗型アイドル『2ねん8くみ』プロデューサーの瀬名あゆむです!(肩書き長くてごめんなさい!!) 

 連載第1回目でこんな私の過去をいろいろ初告白しちゃったんで、ちょっと周りから凄い反響があって、嬉しかったり、とまどったりしてる今日この頃です。

 なので! 第2回のテーマは、もう開き直って、「アイドルがAVデビューする理由」にしました!

 アイドルや芸能人・有名人のコがAV出演したってなるといろんなメディアに騒がれて、いっぱい噂が出て、みなさんいろいろ語られますけど、でも実際にそのことを経験した人間のストレートな言葉ってなかなか表に出てこないですよね。

だったら私が……と思い切って書きたいと思ったんです。ただし、あくまでも私の体験や経験にすぎません。けれど、ぜんぶリアルで、本当の私の気持ちです。

アイドルとタレントやってからAVに出ました

 私がローカルアイドルとして活動したのは10代の3年間でした。

 さらに20歳の頃、北海道の地方TV局の深夜番組の出演者オーディションに合格して、半年間ほどレギュラー出演もしていました。

 そして、「AVに出ませんか?」とスカウトされたのは、そのTV番組出演が終わってから数か月後のことだったんです。

 スカウトしてくれたAVモデル事務所は、私がローカルアイドルやTVタレントだったことを知りませんでした。そして私からも言いませんでした。もし知られていたら、たぶんきっと「それを売りにしてデビューしよう! 高い出演料でいきなり複数本契約でデビューできるよ!」なんて口説かれていたかもしれません。実際にちょっとでもそういう事実があれば思いっきり利用しちゃうのが業界の常識だったりするし、それは別に悪いことでもないので……。

 けれど私自身としては元アイドルとかTV出演者とかを売りにする気は全くありませんでした。もし私がお金のためだけにAVに出たいという考えだったら、契約金や出演料はできるだけ多く欲しいと思うに違いないし、それらの肩書を出来る限り利用したんじゃないかと思います。

 そしてさらにもし私がAV出演をきっかけにして、タレントさんや歌手や女優にステップアップしたいとかだったら、やっぱり過去の肩書をうまく使ったりしたかもしれません。

 けれど、そういう気持ちは全然なかったんです。

 お金がすごく欲しいわけでもなくて、アイドルになりたかった夢をどうにかもう一度叶えたい――とかでもなかったんですよね。

 お金が欲しい、有名になりたい、そういう考え、私は全然否定しません。私だってアイドルになりたくて仕方なかったわけだし……。

 けど、AVにスカウトされた時の私はそうじゃなかったんです。

 なんだろう、もっと単純だった。

 「AV女優って面白そう」、そんな感覚が一番大きかった。

 男の人には理解できないかもしれないけど、ある種の女の子には、そんなヤバい感覚があったりするんですよ。そしてそれは10代の頃にメジャーなアイドル目指して挫折して、20歳すぎになってた私にもあったんです。

 ただ、「AV女優になりたい!」って気持ちと「アイドルになりたい!」って気持ちが同じ感情なのかって言われれば、それは…どうだろう…今でもはっきりとはわかりません。

 でもそのときは、「AVっていう新しいこと、面白そうなことやるのに過去のことなんか関係なくない?」って感じでした。

 そうして私はAV女優になりました。

「元アイドルとか関係ないよ!」って思いつつも……。

 ただしもし私がアイドルとしてメジャーデビューした存在だったり、タレントとしてもっと有名だったりしていれば、また違う別の感情がきっとあったと思います。私がAV業界に入ってから友達や知り合いになった女優さんたちにも、元グラビアイドルや元芸能人からAVデビューしたコたちが何人かいました。そういう肩書きを表に出して活躍したコたちもいました。当然、そのコたちの想いはそれぞれで、また私とは違うと思います。

(そのコたちについてもこれからの連載で書いていきたいと思っています)

 けれど、人間の気持ちって不思議です。

 私はいわゆる<単体AV女優>としてメーカーさんと出演契約して、それなりに華々しくデビューさせてもらいました。

 「やりたいからやる!」って気持ちでいっぱいでした。

 ただ、そうやってAV女優としての仕事や生活が始まる中で、自分の気持ちが変わり始めたんです。

 「元アイドルとか関係ないよ! やってみたいから、やるの!」って信じてた気持ちが、AVデビューを決めてから少しづつ変化していったんです。

 「なんか、ちょっと、思ってたのと違う。

。。」

 当然、AVがどういうことをする仕事なのかはきちんとわかっていました。モデル事務所さんからもメーカーさんからもはっきりと教えてもらっていました。騙されてたりとか、嘘をつかれてたりは一切ありません。ただ私自身の心の中の問題でした。

 そして私は、たった4本に出演しただけで、一度、自然消滅的にAV女優を辞めてしまうんです。

 それは今考えると、やっぱり、私が元ローカルアイドルで、アイドルに挫折した女の子だったからなのかもしれませんでした……。

(この話、次回につづきます)

【次週予告】
次回では「なぜAV女優に挫折したのか?」「なのになぜ再びAV女優になったのか?」「それと元アイドルとどんな関係があるの?」ってことを書きたいと思います。)

【瀬名あゆむ:プロフィール】
仙台&千葉のローカルアイドル『2ねん8くみ』プロデューサー。10代の頃に北海道のローカルアイドルとして活動し、メジャーデビュー寸前で挫折。その後、地方局TVレギュラー出演等をへてAV女優となり500本以上に出演した。1985年生まれ・さそり座・A型。

★2ねん8くみ仙台店 http://www.2-8cafe.com/

★2ねん8くみ千葉店 http://2nen8kumi-chiba.com/

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