【マンガの裏側】イケメン編集者がホストまがいな仕事をしていた時代

【マンガの裏側】イケメン編集者がホストまがいな仕事をしていた時代
歌舞伎町にいるホストのような編集者が家に来て交渉してくる!
編集部がホスト(?)という、マンガのような世界があった

マンガ業界には様々な伝説がある。破天荒なエピソードが多いのは長い間、マンガの景気が良かったことが大きいが、筆者はマンガ業界を外から見ていたので、そのうちいくつかの、今だから書ける実話をお届けしていこう。ただし、この話は20年くらい昔の話である。今や紙の出版は衰退気味で、単行本もかつてほどは売れなくなった時代。今、これから書くようなことは予算的にも現在進行形ではありえないので念のため。

今回のエピソードは主婦層が主に熟読するレディースコミックの世界。やはりレディコミは、売れる先生をいかに囲い込むかが成否を決める。そこでとある後発編集部が講じた手が、編集者をオールイケメン揃いにすること。作家先生をほぼ女性が占めることから、イケメン編集者がいれば需給が合っている。筆者の上司がレディコミをやる予定があり、以前から知っているその編集部にお邪魔したところ、編集部には「ホ・ホストしか働いてないじゃないか……!!!」という印象を持つくらいマンガ編集ぽくない、ちゃらい恰好の人たちばかりが仕事をしていたのだ。

当時、まるでホストまがいの編集者ばかり揃えていたその会社の関係者によれば、「このくらいしないと、他社と競合する先生が首をタテに振ってくれない」とのこと。イケメンを複数雇う理由は、担当者の相性が悪くても、一緒に行った他のイケメン編集に好みに応じて切り替えることも出来て合理的でもあるのだ。テレビでワイドショーを見ているような主婦が、コンビニでレディコミを買うのが定番だった時代。何十万部といった部数が動いており、作家を口説き落とすために、たしかにこのくらいのことはしてもおかしくはない。編集部のメンツを見て「これはまさにレディコミの世界」。こりゃかなわないと感じた筆者だった。

当然書く側だって、むさくて臭いオッサン編集よりはウブな若いつばめのような編集がいいはずだし、いいストーリーも浮かぶはずだが……。

(文・編集部I)

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