「湿気がひどくてマグロにカビが生える」開場目前の豊洲市場に不安の声が高まる――2018下半期BEST5

2018年下半期(7月~12月)、文春オンラインで反響の大きかった記事ベスト5を発表します。社会部門の第1位は、こちら!(初公開日 2018年10月9日)。


*  *  *


「本当に市場として機能するのか」、「死亡事故が起こりはしないか」、「魚の安全性は保てるのか」――。


 豊洲移転が目前に迫る今、改めて市場関係者の間で不安が高まっている。総工費6000億円以上をかけた「最新設備」を誇る豊洲市場が開場するのは10月11日。本来なら、希望に満ちた華やぎに満たされていてもいいはずだが、市場関係者の表情は一様に固い。


■地盤沈下によって引き起こされた巨大な「ひび割れ」

「ここにきて、移転推進派だった人たちまで、顔を曇らせていますよ」(仲卸業者・男性Aさん)


 一体、何がそこまで不安視されているのか。築地市場に赴き、人々の声を拾った。


「湿気がひどくてマグロにカビが生える」開場目前の豊洲市場に不安の声が高まる――2018下半期BEST5

「築地を離れることの寂しさ、というような情緒的な話ではないんです。いい話がまったく聞こえてこない」(同前)


 豊洲市場はこれまで土壌汚染問題が、度々、取り上げられてきたが、その汚染状況も改善されない中、ここへきて、建物そのものに対する問題が持ち上がっている。


 そのひとつが、深刻な地盤沈下だ。


 9月上旬、仲卸棟西側で、横幅約10メートル、段差約5センチという「ひび割れ」が発見された。地盤沈下によって引き起こされた巨大な「ひび割れ」である。


「豊洲の店舗にダンベ(魚や水産物を入れる業務用冷蔵庫)を入れたら、それだけで床が沈んでしまった、という話もあります」(仲卸業者・男性Bさん)


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