池上彰氏「『多用途運用護衛艦』は安倍政権お得意の“言い換え”です」

 池上彰さんの連載「WEB 悪魔の辞典」では、政治や時事問題に関する用語を池上さん流の鋭い風刺を交えて解説します!


■【多用途運用護衛艦・たようとうんようごえいかん】

「攻撃型空母」を持てないのでつけた奇妙な名前。


■【池上さんの解説】

 海上自衛隊の「いずも型」護衛艦を、事実上の空母に改修することが決まりましたが、政府は長年にわたって「攻撃型空母」は持てないと言明してきたので、「多用途運用護衛艦」と呼ぶことにしました。


 安倍政権は、言葉の言い換えが得意です。武器輸出を「防衛装備移転」と言い換えたり、低賃金の外国人労働者を「外国人材」と呼んだりしてきました。


 しかし、今回の言い換えは、誰のための言い訳なのでしょうか。


池上彰氏「『多用途運用護衛艦』は安倍政権お得意の“言い換え”です」

「いずも型」護衛艦には、アメリカの戦闘機F35Bを搭載する予定です。


 この型の護衛艦は、ヘリコプターを運用するため、甲板が広くとってあるのが特徴です。外見はどう見ても空母ですが、日本政府はヘリコプターを運用する護衛艦だと言い張ってきました。


 今回の改修は、アメリカの海兵隊仕様の戦闘機F35Bが着艦できるようにするものです。「いずも型」には、ヘリコプター2機を同時に甲板まで運べるエレベーターが設置されていますが、なぜかこのエレベーターは、「偶然にも」F35Bが入るサイズなのです。


 最初から空母としての運用を考えていたことをうかがわせますが、日本政府はこれを「空母」と呼ばれたくないのです。


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