敵対する者には“不倫密会を尾行・盗撮”――「JRの妖怪」とJR東日本の30年の裏面史

敵対する者には“不倫密会を尾行・盗撮”――「JRの妖怪」とJR東日本の30年の裏面史

 国鉄では「鬼の動労」を率いて暴れ、分割民営化後は経営陣に深く食い込んで「JRに巣くう妖怪」と呼ばれたJR東日本労組の元委員長、松崎明。その一筋縄では行かぬ生涯を追うとともに、彼と手を結んで人事や経営への介入を許し、翻弄され続けたJR東日本の30年にわたる裏面史を描いた大著である。


 松崎が、極左組織「革マル派」の副議長を長く務めた最高幹部だったことは、広く知られる。敵対組織に「潜り込み」、内部から「食い破る」運動理論は、国鉄改革で実践される。強硬な反対から突然賛成に転ずる「コペルニクス転換」を演じ、革マル派からの離脱を宣言。だが、これは組織を温存し、JR各社に浸透するための偽装だった。「悪天候の中、メンツで山登りするのは愚か者」と語った松崎の演説は示唆的だ。


 そして新会社が発足すると、JR東経営陣を籠絡し、労使協調を超えた「労使対等」を認めさせる。松崎の脅迫や工作に幹部が屈した結果だと長年見られてきたが、元社長の松田昌士(まさたけ)は、本書で驚くべき“本心”を語る。「松崎は革マル派だが、一切迷惑はかけないと誓った。その言葉を全面的に信頼した。彼は情と決断力のある人間だった」と。


 労組の専横を排除しようと決起した「国鉄改革三人組」の一人だった松田の、にわかには信じ難い変節。これこそ、「天使と悪魔が同居する」と言われた松崎の人心掌握術だろうか。


 一方で、反旗を翻す者や批判する者には、遠慮なく「鬼」の形相を見せた。


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「敵対する者には“不倫密会を尾行・盗撮”――「JRの妖怪」とJR東日本の30年の裏面史」の みんなの反応 3
  • 匿名さん 通報

    民営化の際にチャラにした借金の返済はいまだに国民が毎年1兆円払ってるという理不尽な真実。

    0
  • 匿名さん 通報

    「不倫密会を尾行・盗撮」それって文春が毎日やってることだろ?しかもそれを記事にしてカネもうけ。文春の方がはるかに汚いじゃん。ブーメランおめでとうね。笑

    0
  • 匿名さん 通報

    JRの葛西は「そろそろ戦争でも起きてくれないと」とはっきり言った。金儲けのためには人が死んでも構わない、どころか積極的に推進。

    0
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