元祖・マルチタレント!? 無声映画の消滅ともに消えた日本の”活動弁士”とは

■解説:映画が「声」を持ち、日本独特の「芸術」が姿を消した

 いまシネコンやテレビやDVDで映画を見る人は、映像に音声や音楽、音響効果がついているのが当たり前だと思っているだろう。しかし、映画はそもそも「サイレント」=音のない芸術 として始まった。映像に音を連動させて再生させる技術が難しく、映画の発明から30年近く時間がかかった。その間、「活動写真」と呼ばれた映画は、出演者のセリフは画面に字幕(スポークンタイトル)で入れ、オーケストラや小楽団による音楽の生演奏が行われるのが普通。ところが、日本ではそこに「活動弁士による説明」という独特の形が加わった。


元祖・マルチタレント!? 無声映画の消滅ともに消えた日本の”活動弁士”とは

 当時は基本的にあらすじとスポークンタイトルしかないため、弁士(説明者)は映画のイメージに合わせてオリジナルの台本を作り、舞台脇の演台に立って映画を見ながら語りを重ねる。ストーリーや舞台設定、出演者の役の説明、背景や場の雰囲気……。そこに生の音楽が絡む。それは、現在の映画とは別物の映像と音響の体験、あえて言えば日本独特の「芸術」。筆者の友人であり、いまも活動弁士として「無声映画鑑賞会」などで活躍している澤登翠さんは「映画というより演劇、特にミュージカルに近いかも」と話す。


 弁士の草分けは「すこぶる非常」が口癖だった駒田好洋。それが無声映画の全盛期になると、東京、京都、神戸をはじめ、全国の主だった映画館は専属の弁士を抱え、その芸を売り物にした。客は映画そのものより、お気に入りの弁士の語りが聞きたくて劇場に行ったぐらい。


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「元祖・マルチタレント!? 無声映画の消滅ともに消えた日本の”活動弁士”とは」の みんなの反応 4
  • 匿名さん 通報

    弁士といえば思い出すのは政治演説の弁士。激しく政府を批判すると警察が「中止!」を命令し、聴衆は「官憲横暴!」と叫んだ。今でも安倍晋三がヤジを警察に排除させている。憲法違反。

    0
  • 匿名さん 通報

    (続)もちろん腐れ外道文春は、性犯罪OKの安倍晋三の味方よのう。恥を知れ田分け者が、、、。

    0
  • 匿名さん 通報

    小学生でもあるまし路上でヤジするもねぇ。

    0
  • 匿名さん 通報

    あまり関係ないがNHKの朗読の番組を思い出した。朗読だけだが鮮明に脳裏に映るイメージが忘れられない。映像と弁士の解説それと楽団シンクロすれば凄いことになる??

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