まるで戦争「日本刀44本を押収」 殺人が起きても止まらない”野田醤油ストライキ”のすべて

 児童の団結は必然的に家族の団結であり、主婦達も黙ってはいなかった。婦人組合員と合流してデモに参加し気勢を上げている。町内にある重役達の豪荘な邸宅に押しかけたり、神社にお百度をふんで必勝を祈願したり、或る時は内務省本部に陳情の為主婦達200名が松戸まで片道五里の道を歩いている。野田に駅はあったが警察に押さえられるので、松戸駅に間隙を求めたのだが、矢張り押さえられて一部の者しか上京は出来なかったりした。


 さらに一方、右翼団体も各地から入り込み、大和民労会、国粋会等が来ている。警察が押収しただけでも竹槍1000本、日本刀44本、ピストル8挺、弾丸80発にのぼっている。


■人に硫酸を浴びせるなど暴力の末に

 組合員は「ひろしき」の悪条件の中に起居していたのだから、その行動はつねに暴力がつきまとっており、直接行動が随所に展開された。竹槍を作っているところを検束されたり、会社側についた商店の硝子窓は、一大デモを行って投石の上叩きこわした。労働者の前面に現われた、太田霊順、石塚常太郎氏の父、関根保次郎氏等には硫酸を浴びせて顔面に重傷させた。脱会した団員の家には何者とも知れぬ放火が行われたり、3月20日には東京駅頭に於て堀越副団長が当時としては破天荒な直訴を敢行した。解決の見通し困難な為に社会問題にしようとしてやったのだが、警察は極力本人の思い付単独犯行として取扱った。最後には幹部が重役と刺し違えて一人一殺の案まで立てられ、あわや実行にうつろうとした時解決の運びとなったのである。


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