若手社員がテレアポでつまずくこと

知らない人にいきなり電話をかけ、その場でアポイントや申込を取るのは簡単ではありません。特に若手社員のうちはそこまで電話をかけることができず、電話に出たとしても、相手の態度がムスッとしていたり、怒られたりすると恐怖心が芽生えます。

そもそもお客さんが怒っているのは、営業電話がかかってきたことに対してなのです。

確かに、いきなり知らない番号からかかってきたら、誰でもムスッとしてしまうと思います。

そこは相手の状況を、自分の立場で考えてみて、『忙しいときにこのような電話をしてしまったこと、誠に申し訳ございません』と、誠心誠意を示して謝罪することが大切です。少しでも声で恐怖心を感じられると、話し方にも影響が出てしまい、電話をかけたときに暗い印象を持たれてしまうだけではなく、さらに自信を持って商品を説明できなくなります。まだ場数も踏めていない新人には、どんなときでも、とにかく全力の笑声で対応するよう教えています。

また、ある程度慣れてくると、いつも通りにやっているつもりでも、良い結果が出ないと悩む人も増えてきます。これは"慣れ"からくる、言葉遣いや伝え方が原因になっていることが多いです。

声だけのコミュニケーションになるので顔が見えない分、言葉遣いには細心の注意を払うことが大事になるのですが、慣れてくるとついつい自分なりの伝え方や、言葉遣いで話してしまうことがあります。結果的に、相手にとっては知らない専門用語や、分かりにくい説明を聞くことになってしまい、分からないから必要ない。と判断されてしまいます。
どれだけ説明し慣れた商品でも、相手にとっては初めて聞く内容となります。どんな時でも常に正しい日本語と言葉遣いで、丁寧に説明することを心がけてください。

テレアポの鉄則は"笑声"

電話という遠隔でのコミュニケーションで商材・サービスを案内する上で、相手に見えていなくも実は表情がとても重要です。当社では新人、ベテランの関係なく"笑声(えごえ)"を徹底させています。

何気なく話しているつもりでも、会話のときの表情によって声の質が変わり、伝わり方も大きく変わってくるのです。例えば、ホテルマンのような接客をされている方は、声を出さなくても表情で挨拶してくれますよね。"笑声(えごえ)"とは、表情だけでも気遣いが伝わるようなイメージです。

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電話をかける回数

若手社員のテレアポは、100件電話したとしても、実際に受注につながるのは10件という世界です。電話をかけた分だけ成績はついてきますが、回数をこなすことの重要性はそれだけではありません。

たくさん電話をかけることで、お客さんの生の声を聞く機会が増えます。まずはお客さんの生の声を聞くことです。

そこから、瞬時に答えられなかったこと、わからないことを洗い出して、会話の切り口を多く持っていたほうが成果を上げることにもつなげることができます。

話し方のコツ(抑揚の付け方や少しオーバーに話すなど)

顔が見えない声だけのコミュニケーションになるので、「いつもの2倍くらいオーバーに話すこと」を意識するのが重要なポイントです。

例えば友人に面白い映画を心から勧めたいとき、『観ようかな』という気持ちになるようにお勧めのポイントを強調しプレゼンをする。その時と同様に、テレアポの営業の際も、トークスクリプト(営業台本)をただ読み上げるだけでなく『この商品がすごくいいですよ!』と抑揚をつけて気持ちを込めて話すだけで、同じスクリプトを読んでいても成績に差が出てきます。

また、簡潔で伝えやすい返しや質問に対しては、時間をかけて待たせずに、即答できるように備えるのもコツの一つです。事前準備をしっかりできていれば、困ることはそう多くないはずです。
電話をかけた理由を伝えた上で、もうひと押しで興味をもってくれそうだと感じたら、時間を割いてでも相手のメリットになるお話であるということを、自信を持って伝えることで、受注に繋がる確率がアップします。

日常で役に立つコミュニケーション能力を身につけることができる

テレアポは、常に"人"と話をする仕事なので「これをすれば絶対に受注できる」という正解はありません。常に相手の性別、年齢、状況に応じて、臨機応変に対応する能力が求められ、ネガティブなイメージが強い仕事ではありますが、テレアポを続けることで、自然と正しい言葉遣いやマナーが身についていきます。
更には様々な年代や性別の方と良好な人間関係を構築したり、保ったりすることができます。もちろんテレアポだけではなく普段の生活や、他のどのような仕事でも役に立つコミュニケーション能力を身につけることができるのです。