どうしても仕事のモチベーションを持てない、やる気が出ない、ということは、誰しも経験したことがあると思います。

上司や同僚とうまくいかない、給与や賞与が低いと感じる、会社から正当に評価されていない、など、さまざまな原因があると思います。

ただ、考えてみると、人生の中で仕事が占める時間は膨大で、成人して以降は、下手をすれば家族といる時間よりも多くの割合を、仕事が占めることにもなります。

それを考えると、モチベーションをあげたほうがいいのは確かでしょう。今回は"仕事のモチベーション"を考えてみました。

目次

1.仕事におけるモチベーションとは何か:収入面や精神面で満足を得ようとする心の働き

2.仕事のモチベーションが下がる3つのケースとは?

  • 2.1.肉体的に問題があって、モチベーションが下がる場合
  • 2.2.精神面で問題がある4つの状況
  • 2.2.1.人間関係に問題がある
  • 2.2.2.会社や自分の将来に不安がある
  • 2.2.3.会社からの評価に不満がある
  • 2.2.4.仕事内容に不満がある
  • 2.3.収入(金銭)面で問題がある
  • 2.3.1.十分な収入がなく生活が脅かされる
  • 2.3.2.会社からの評価の低さが収入に直結する

3.仕事のモチベーションの維持が重要な理由とは

4.仕事のモチベーションを上げる2つの方法

  • 方法1.肉体面から変えていく
  • 方法2.精神面から変えていく
  • 方法2-1.リラックスできる環境を整える
  • 方法2-2.人間関係の改善に努力してみる
  • 方法2-3.同僚や仕事に対する考え方を変える
  • 方法2-4.自分だけの目標を設定する
  • 方法2-5.悩み事を紙に書き出す
  • 方法2-6.友人や知人と会話をする

5.どうしてもモチベーションが上がらないときには

  • 5.1.思い切って仕事を休む
  • 5.2.転職を考えてみる

6.まとめ

1.仕事におけるモチベーションとは何か:収入面や精神面で満足を得ようとする心の働き

仕事へのモチベーション、どうしてもやる気のない時はどうすればいい!?

まず、モチベーションとは何かについて考えたいと思います。「コトバンク」によれば、以下のように説明されています。

"モチベーションとは、人が行動を起こすときの原因、すなわち動機を意味する。組織の中では仕事への意欲を指し、意欲を持つことや引きだすことを動機づけと呼んでいる。

モチベーションが、個々人の意識に関する概念であるのに対し、モラールとは集団的な感情や意識に対して使われる概念といえる "

【出典】コトバンク「モチベーション」

上記を参考にすると、仕事のモチベーションとは、「仕事への意欲」であり、「動機づけ」であるということになります。警察が刑事事件を捜査する際、最も重要視するのが、犯行を行った者の「動機」であるといわれます。その犯行を行った理由ということです。仕事にあてはめれば、仕事のモチベーションとは、「仕事をする理由」と言っていいかもしれません。

仕事をする理由はさまざまだと思いますが、多くの人は「生活の糧」、つまり収入を得るためが最大の理由であることが多いでしょう。よっぽどお金に余裕のある人以外は、仕事をしなければ食べていくことはできません。

ただ、「人はパンのみにて生くるものに非ず」という言葉もあります。意味は、「人は物質的な満足だけを目的として生きるものではなく、精神的なよりどころが必要である」ということであり、キリスト教の新約聖書『マタイ福音書四章』にあります。

【出典】コトバンク「人はパンのみにて生くるものに非ず」

収入を得るためだけでなく、精神的なよりどころがあるほうが、仕事のモチベーションは高まるということなのでしょう。

また、肉体的にも健康でなければ、仕事そのものができない、もしくは自他ともに満足できる仕事ができないと言えるでしょう。

そうすると、仕事のモチベーションが下がる場合は、肉体面、収入面、精神面の3つに問題があるということが想像できますね。

では、仕事のモチベーションが下がるケースを、詳しく見ていくことにしましょう。

2. 仕事のモチベーションが下がる3つのケースとは?

仕事へのモチベーション、どうしてもやる気のない時はどうすればいい!?

2.1. 肉体的に問題があって、モチベーションが下がる場合

マズローの欲求5段階説という説があります。

ピラミッド状の階層を成し、人間の基本的欲求を、高次の欲求から並べたものとなります。

(1)自己実現の欲求 (Self-actualization)
(2)承認(尊重)の欲求 (Esteem)
(3)社会的欲求 / 所属と愛の欲求 (Social needs / Love and belonging)
(4)安全の欲求 (Safety needs)
(5)生理的欲求 (Physiological needs)

この説によると、低層の欲求が満たされて、はじめて上の層を目指すことになります。

仕事へのモチベーション、どうしてもやる気のない時はどうすればいい!?

これを仕事にあてはめると、仕事でモチベーションを持つということは、(3)の社会的欲求以上の層の欲求を満たすことが前提となりますが、それ以前に、(5)の生理的欲求 (Physiological needs)を満たす必要があります。

生理的欲求とは睡眠、食事などをはじめ、健康状態が優良な状態を求めることであり、つまり、健康面で十分な状態にならなければ、仕事でモチベーションを持つといった、上層の欲求を満たすまでに至らない可能性が大きいのです。

このことから、体調が悪い場合、仕事でモチベーションを持つことが難しいといえるでしょう。

2.2. 精神面で問題がある4つの状況

冒頭で「人はパンのみにて生くるものに非ず」と聖書の言葉を引用して、仕事でモチベーションを持つには、精神的なよりどころが必要であり、精神面で問題がある場合は、仕事でモチベーションを持つことが難しいことを簡単に述べました。

では、精神面で問題がある場合とはどのような状態を指すのでしょうか。

ここで再び、マズローの欲求5段階説を思い出してみます。

(1)自己実現の欲求 (Self-actualization)
(2)承認(尊重)の欲求 (Esteem)
(3)社会的欲求 / 所属と愛の欲求 (Social needs / Love and belonging)
(4)安全の欲求 (Safety needs)
(5)生理的欲求 (Physiological needs)

生理的欲求が満たされずに、肉体的に問題があれば、仕事でのモチベーションを持ちにくいことを述べました。

そして、このすぐ上層にあるのが、(4)安全の欲求 (Safety needs)、となります。

つまり、安心して仕事に臨める環境であることが、仕事のモチベーションに大きく影響してくるということができます。

2.2.1. 人間関係に問題がある

例えば、職場の人間関係に問題がある場合は、安心して仕事に打ち込むことができません。人間関係のことばかり気になって、仕事への集中力が削がれてしまうからです。

上司や部下などと関係がうまくいっていない場合、いい仕事ができなくなるのは、ある意味当然であるといえるでしょう。

あなたの能力とは別に、人間関係に問題があるときは、仕事でモチベーションを持つことは難しいのです。

2.2.2. 会社や自分の将来に不安がある

現代はテクノロジーの進歩などにより変化が激しく、いくら大企業であっても、10年後にはどうなっているか分からないという、ある意味恐ろしい時代です。

これは個人にもいえ、他の人にはできない・自分でなければできない仕事の場合以外は、将来自分の仕事があるかどうか、自信を持って「ある」といえる人は少ないのではないでしょうか。

こうした不安があると、「安全の欲求」は満たされず、仕事のモチベーションは持ちにくくなるといえるでしょう。

2.2.3. 会社からの評価に不満がある

マズローの欲求5段階説では、(4)安全の欲求、の上位に、(2)承認(尊重)の欲求 (Esteem)、があります。

会社生活にあてはめれば、会社からの評価が低い場合は、この「承認(尊重)の欲求」が満たされない状態になります。

自分の能力や仕事ぶりを認められない場合、仕事のモチベーションは一気に下がります。

2.2.4. 仕事内容に不満がある

仕事内容に不満がある場合は、「承認(尊重)の欲求」の上位の、「(1)自己実現の欲求 (Self-actualization)」が満たされていない状態にあるといえます。

仕事がマンネリ化して達成感を持てなかったり、仕事の内容に満足できなかったりすると、この「自己実現の欲求」が満たされないことになります。

そのほか、年齢を重ねると、自分の人生を今の仕事のままでいいのか?という疑問が出てくるケースもあります。これも、今の仕事のままでは「自己実現の欲求」が満たされていない状態といえ、仕事のモチベーションは下がります。

2.3. 収入(金銭)面で問題がある

冒頭で、仕事をする第一の理由は、暮らしていくための収入を得ることであると述べました。

言い換えれば、収入(金銭)面で問題がある場合は、仕事のモチベーションは下がるでしょう。

収入(金銭)面で問題があるということは、マズローの欲求5段階説に照らし合わせると、「安全の欲求」や、「承認(尊重)の欲求」が満たされていない状態といえます。

2.3.1. 十分な収入がなく生活が脅かされる

「安全の欲求」という点からみると、収入が低いということは、暮らしていくための十分な環境が整っていない状態であるということになります。

また、給料がなかなか上がらない場合、会社の経営がうまくいっていない場合も多く、これも、「安全の欲求」が満たされていない状況であるということになります。

2.3.2. 会社からの評価の低さが収入に直結する

また、収入が低いということは、会社からの評価が高くなく、「承認(尊重)の欲求」が満たされない場合もあります。

この場合も、仕事へのモチベーションは下がることが多いです。

3. 仕事のモチベーションの維持が重要な理由とは

前述したように、仕事のモチベーションとは「仕事への意欲」であり「動機づけ」です。そうなると、モチベーション維持はビジネススキルの一部といっても過言ではないかもしれません。

実際、モチベーションが維持できないと、仕事に以下のような悪影響を及ぼす可能性があります。

  • 仕事への責任感に欠け、成果が落ちる
  • 仕事に対する主体性が欠落し、やらされている感が出る
  • 学習意欲が低下し、成長ができない
  • 周囲からの評価が下がってしまう

本来はもっと活躍できる力や評価されるポテンシャルを持っていたとしても、モチベーションが維持できなければその能力を発揮できず、評価は簡単に覆ってしまいます。また、そんな自分に苛立ち、自己否定や無気力状態につながってしまう恐れもあります。

「モチベーションを維持する者は仕事を制する」といえるほど、仕事におけるモチベーション維持は非常に大切なのです。

4. 仕事のモチベーションを上げる2つの方法

仕事へのモチベーション、どうしてもやる気のない時はどうすればいい!?

4.1. 方法1.肉体面から変えていく

自分が満足できる仕事を安定してこなすためには、その資本となる体の健康が何より大切です。そのためにも、質の高い睡眠、適度な運動、健康的な食事は常に心掛けるようにしましょう。

まずは睡眠について。どのぐらいの時間が最適かは人によって異なりますが、すべての人にとって重要なのは、睡眠の「質」を上げることです。いくら時間を確保しても質が伴わなければ非効率です。
寝室を適温に調整する、入眠の1時間前からはスマートフォンやパソコンの画面を見ない、お風呂でゆっくり体をほぐす、リラックスできる音楽や香りを用意するなど、環境を整えることからはじめてみましょう。

次は、運動です。ジムに行って身体を鍛えたり、仕事の後や休日を利用してスポーツをしたりと、健康状態を良好に保つ努力をしている方は多いと思いますが、決してハードな運動が必要なわけではありません。
急にハードな運動をしてしまうと、ケガのリスクが高まったり、疲労によって逆にモチベーションが下がってしまう可能性もあります。10分程度の緩やかな運動だけでも脳の活性化に効果的であると言われていますので、運動習慣がない方は、軽いストレッチやヨガ、ウォーキングなどから始めてみてはいかがでしょうか。

そして、日々の食事。糖質を過剰に摂取すると、やる気の源となるドーパミンの分泌量が低下すると言われています。仕事のモチベーションを上げるためには、糖質の取りすぎに注意し、良質なたんぱく質が含まれる赤身肉や卵・豆腐、脳の機能向上に効果的な青魚(イワシ、サバ、サンマなど)などを積極的に取り入れるのがおすすめです。
ただし、自分の好きな物を食べたり外食したりすることも仕事のモチベーションにつながる大切な要素なので、過度に神経質になる必要はありません。

4.2. 方法2.精神面から変えていく

方法2-1.リラックスできる環境を整える

まず、気分転換を心がけるようにしましょう。

疲れた精神を癒すものと触れることで、精神面でのダメージから回復することができます。

おすすめは音楽や映画、絵画といった定番のものから、もっと本格的なリラックス方法である「アファーメーション」や「マインドフルネス」といったものまで、さまざまなリラックス方法があります。

アファーメーション(affirmation)とは、肯定的な断言をする事です。具体的には「~したい」「こうなれば良いな...」という願望を「~なっている。」と断定して繰り返し唱える事で、潜在意識に働きかけ、変化や成長が遠くの未来にあるものではなく「今・ここにあるのだ」という現実を作り出す事と言われています。

【出典】はてなキーワード「アファメーション」

一方、「マインドフルネス」とは、自分の気持ちを"今、この瞬間"に意図的に向けて、現実をあるがままに知覚すること、あるいはそうした心の状態を体得するためのトレーニングを指す言葉です。
メンタルヘルスを整え、創造性や集中力を発揮するためには、"今、ここ"に意識を集中し、とらわれているネガティブな感情や思い込みから離れることが有効だと考えられています。これは仏教の瞑想(めいそう)法に由来する概念で、欧米では1970年代頃からストレスに対処する技法として普及し始めました。近年はうつ病の再発防止を目的とする心理療法に導入されるなど、医療や教育、人材開発の現場でも注目を集めています。

【出典】Weblio辞書「マインドフルネスとは何? 」

方法2-2.人間関係の改善に努力してみる

精神面での負担になりがちな人間関係ですが、相手に親近感や安心感を持ってもらうことで、人間関係を好転させる方法があります。簡単に行えるものとして、「ミラーリング」などが挙げられます。

「ミラーリング」とは、相手の言動やしぐさなどをミラー(鏡)のようにマネることにより、相手に親近感を持たせたり好感を抱かせたりする心理テクニックです。「ミラーリング効果」とも呼ばれています。
ミラーリングには、"類似性の法則"というものが深く関係しています。類似性の法則とは、人間が自分と似た人、または似たものに対して好感を抱きやすい心理のことをいいます。ただ行動や言葉づかいをマネるというよりも、価値観や共通点、趣味や生活サイクルなどといった、"偶然性"の高いものが似ていることが、ミラーリングにとって重要といえるでしょう。

【出典】ビジネス心理学「ミラーリングとは 」

方法2-3.同僚や仕事に対する考え方を変える

人間関係に悩んだとき、相手に責任があることはもちろんあります。ですが、相手もいい歳をした大人です。相手の性格や考え方を、こちらから変えるというのは、まさに至難の業です。

では、どうしたらいいのでしょうか。

実は簡単で、自分ができることをひたすら愚直にやる、これにつきます。今、自分ができる仕事は何かを、まずは真剣に考えてみてはいかがでしょう。会社にいるのですから、自分ができることとは、会社に貢献できることと同義です。

自分の能力を最大化させる仕事を行いながら、最も会社に貢献できる業務を企画、提案してみることです。そうすれば、おのずと道は開けてくるものです。

提案することで積極性が増し、成功すれば自信になり、大きな仕事のモチベーションになります。たとえ失敗しても、失敗を生かして、新たな企画を提案すればいいだけのことです。

その際、仕事をゲームと考えるようにしましょう。「ゲーミフィケーション」という言葉をご存知でしょうか。

「ゲームの要素を他の領域のサービスに適用することで、利用者の動機付けを高めるマーケティング手法。ポイントやスコアやアイテムの獲得で利用者同士の競争意識を高めたりする手法を指し、ソーシャルゲームの要素をもつものが多い。ゲーム化。ゲーム化戦略。ゲーム的手法。」

【出典】コトバンク「ゲーミフィケーション」

仕事をゲームだと思い、自分の能力を最大化させる場であり、機会であると考えてみてはいかがでしょうか。毎日の辛かった通勤が、楽しいものになるかもしれません。

方法2-4.自分だけの目標を設定する

ゲーミフィケーションを相通ずるものがあるかもしれませんが、漠然と仕事をするのではなく、目標を設定して仕事をすると、仕事へのやる気は数段アップします。

それも、会社から与えられた目標ではなく、自分ならではの目標を設定してみましょう。その際、目標を数値にすると、成果の確認がやりやすいという点で、最もオーソドックスで効果的だと思われます。

目標を達成するためには、さまざまな技量を必要とするでしょうから、スキルアップにもなります。

目標を達成したら、自分で自分に報酬を与えるようにすると効果的かもしれません。いつもより高い服を買うとか、豪勢な食事をするなど、何でもいいと思います。

次々と目標を達成すれば、おのずから会社の評価も高まり、収入面での成果も期待できるかもしれません。

方法2-5.悩み事を紙に書き出す

モチベーションを上げるためには、モチベーションが上がらない原因を認識し、改善を図るプロセスも必要です。その原因を知る方法として、今感じている悩みをノートや手帳などに書き出してみることをおすすめします。

自分の内側で思考しているだけでなく、それを文字にして俯瞰的に認識してみると、今までとは別の視点から自分を分析できたり、問題改善につながる新たなひらめきがあったりする場合があります。頭の中にある思考を紙にすべて出し切り、以下のように思考を深めてみましょう。

  • なぜそれを悩みだと感じているか
  • その悩みに対してどのような感情を抱いているか
  • その悩みがどのような状態になったら悩みではなくなるのか
  • そのためにできることは何か

すぐにはっきりとした答えが見つからなくても構いません。悩みを書き出すだけで少なからずストレス発散になるはずです。

方法2-6.友人や知人と会話をする

気兼ねなく話せる友人や知人とご飯を食べたり電話したりするのも、モチベーションを上げる効果的な方法です。

日々一緒に働く同僚には話せることが限られてしまう場合がありますが、違う環境で仕事をしている友人であれば、何のしがらみもなく自分の本音や愚痴、不安を打ち明けやすいのではないでしょうか。また、第三者である友人から俯瞰した意見やアドバイスがもらえたり、逆に友人側の仕事の話を聞かせてもらったりすることで、今まで思いもつかなかったような新たな視点やアイディアが得られる場合もあります。

人は、自分の思いを言葉にして発するだけで意外と気分転換になるものです。心に蓄積されたマイナスな要素を出し切れば、プラスの感情が生まれる心の余地ができます。自分の殻に閉じこもり過ぎず、周りの人にぜひ頼ってみましょう。

5. どうしてもモチベーションが上がらないときには

ここまで、仕事のモチベーションを上げる方法をさまざまな角度から紹介してきましたが、「何を試してもモチベーションが上がらない」という時期もきっとあると思います。「自分はなんてダメな人間なのだろう」と自己嫌悪に陥ってしまうかもしれません。

しかし、努力したのにもかかわらずモチベーションが上がらないのであれば、それは決してあなたが悪い訳ではありません。その努力を超える外的要因があなたを苦しめている可能性も十分に考えられます。

ここでは、どうしてもモチベーションが上がらないときに試したい2つの方法を紹介します。

5.1. 思い切って仕事を休む

どうしてもモチベーションが上がらない時は、思い切って仕事を休んでみましょう。もちろん無責任に休むことはできませんが、許されるタイミングであればきちんと上司に許可を取り、一旦仕事から離れてみてください。

そうして生まれた時間、自宅でゆっくり過ごして体を休めるのも良いですが、なかなか行けない少し離れた場所やずっと行きたかった場所に出かけて、仕事中心の日常では味わえない体験をしてみるのもおすすめです。

非日常の体験から刺激を受けることで、考え方や物事の捉え方に変化が起きるかもしれません。

5.2. 転職を考えてみる

何をやってもモチベーションが上がらない場合は、転職を考えてみるのも良いでしょう。いろいろな工夫をしたにもかかわらずモチベーションが上がらないのは、自分が置かれている職場環境が理想と違っているからかもしれません。

雇用条件や職場での人間関係は、自分ひとりの力で変えることが難しいもの。そのようなケースにおいては、環境を自分仕様に変えるよりも自分に適した環境を探したほうが効率的だとも考えられます。

また、実際に転職するかは別として、求人情報を見たり、転職した自分の姿をイメージしたりする行動の中に、良い効果を生み出すきっかけが隠れている場合もあります。心の中に転職という選択肢を持つだけで、「どうしても辛くなったら転職して良いんだ」という気持ちの余裕が生まれ、モチベーションが上がるきっかけになるかもしれません。

「自分はこの会社にいるしかない」と思いながら日々耐えるのと、「私には自分の居場所を選ぶ権利があるんだ」と希望を持っているのでは、日々仕事に取り組む際の精神状態も変わってくるはずです。

6. まとめ

仕事へのモチベーション、どうしてもやる気のない時はどうすればいい!?

仕事へのモチベーションは、日々仕事と向き合う中で変化して当然です。決してモチベーションが上がらない自分を責めることなく、その状況をまずは受け入れてみましょう。

そのうえで、ここで紹介した方法を参考にしながら、モチベーションの回復方法を探ってみてください。それによってあなたのモチベーションが再びアップし、精神的な負担が少しでも軽減されることを願ってやみません。

そして、それでもどうしてもモチベーションが上がらない場合は転職という選択肢があることも忘れないでください。我慢や忍耐は、決して美徳ではありません。心が悲鳴を上げて限界を迎えることのないよう、広い視野を持ちながら「仕事」と向き合っていきましょう。