理由は、相談をしやすくするためだ。メンバーにとって一番相談しやすいのがリーダーでなくメンバーだった場合、相談事、つまり何らかの問題は、メンバー間では共有されても、リーダーの耳には入らなくなってしまう。
好感度を上げるには、必要以上にミスを指摘しないことや、接触頻度を上げることだが、今どき飲みにケーションも付き合ってくれない若手に何度も説教めいた話をするのは厳禁だ。本書には、こんな言葉がある。
「部下が求めているのは、自分の話を聞いてくれる上司です。話を聞いたうえで、適切なアドバイスや励ましが欲しいのです。リーダーも、このことを忘れてはなりません。メンバーはリーダーに話を聞いてもらいたがっています。リーダーの話を聞きたいわけではないのです」
今、会社組織は30~40代の中堅社員が少なく若手と中高年との世代間ギャップが問題になると聞く。会議の場で上司ばかりが話をして、部下は話を聞くだけという光景は珍しくないが、金川氏は「それでは部下の心は離れていくばかり」だと指摘している。
そもそも若手は年かさの上司に相談しづらいものなので、上の立場の人間が、自ら話しやすい雰囲気を作らなくてはいけないのだ。部下がついてこない、部署の雰囲気がよくないと感じている人は、とにかく部下やチームの人たちの話をよく聞くことから始めてみてはどうだろう。
■「空気の読めないリーダーは不要」「良い情報はメンバーとすぐ共有すべし」
さらに、金川氏は「空気の読めないリーダーは不要」と言う。ポイントとして、