「できるリーダーはチームの空気に敏感」
「空気がおかしいと感じたらすぐに手を打つ」
「リーダーはいい情報をメンバーとすぐ共有すべし」
を掲げている。
例えば、金川氏がプロデュースする事業のひとつで、メンバーがおとなしい人ばかりで売り上げが伸び悩んでいたチームがあった。そんなチームを活性化するべく、そのチームのリーダーは「営業マンの思いを尊重しつつ、勢いをつけるような、熱量を込めた接し方に変えた」ところ、成績はみるみる上がったという。売り上げを伸ばすためには、チームの空気感をいい方向に変えることが大切という好例だ。
また、良い情報を惜しみなくメンバーと共有することで、チーム全体の底上げが図れるだけでなく、メンバーから頼りにされ、信頼関係が築かれていく。たとえ見返りがなくても、「人に何かを惜しみなく与える人が成功する」という考えのもと、金川氏自身もメンバーに「いい情報は惜しみなく発信しよう」と呼び掛けているそうだ。
この他にも、人がついていきたくなるリーダーの条件に「メンバーとの間に摩擦が起きるくらい本音を正直に語ること」「リーダーはいろいろな経験をして人間性を磨け」などを挙げている。プライベートでも仲良くなれるくらい興味を持ってもらえる人間性を持つことが大事で、それは自己投資や何かを捨てることも伴うという。
会社員が何もそこまで、と思えば成長はそこで止まる。終身雇用が崩壊し、常に自身が発想力や問題解決力を更新していかなくてはならない時代、様々なヒントをくれる一冊になるだろう。