
履歴書から顔写真をなくそう――。履歴書から顔写真をなくすことを求める署名活動に、11 月2日時点で1万2000人を超える人が賛同している。
署名活動は、NPO法人マイフェイス・マイスタイルの外川浩子さんと、日本アルビニズムネットワークの矢吹康夫さんが発起人となり、9月下旬にスタート。署名サイト「Change.org」で「履歴書に写真は必要ですか?」「履歴書は何のためにあるの?」などと呼び掛けている。
「"キッチンなら採用する"と言われ、接客業では落とされる人もいました」
外川さんは、キャリコネニュースの取材に「『顔採用をやっています』と発表する企業はありません」と話す。採用担当者以外は、履歴書の写真によって差別を受けているかどうかを知る手段がない。それでも、見た目で差別を受けていると感じる人もいる。
「学生アルバイトの話ですが、いくらコンビニやファストフード店を受けても、落とされてしまう人がいます。中には『キッチンならいいですよ』と言われて、接客というと落とされる人もいました」(外川さん)
履歴書のみによる"お祈り"を経験するうちに、求職者は自然と工場作業などの裏方の職種を選ぶようになるという。結果的に、自らのキャリアの可能性を狭めてしまうことにつながりかねない。
遺伝子疾患アルビノのため、自身も金髪に生まれた矢吹さんは、見た目の症状が履歴書の顔写真で見て分かる人ほど理不尽な経験をすることが多いと明かす。