
長時間労働やハラスメント。過酷な労働環境で心身を病み、退職を余儀なくされる人は多い。そうしたブラック企業をなくすために、政府は労働基準法を整備するなど抑制措置が取られている。しかし現在でもブラック企業での被害はあとを絶たない。
某新聞社に勤務する30代の男性は、「最初は良かったのですが、異動先で地獄をみました」とコメントを寄せた。関連会社からの天下りの支社長と、営業課長が好き放題にしていたことにより、男性の職場は大荒れになってしまった。(文:中島雄太)
■「蛍光灯を半分に減らされ、書類を見るのに苦労しました」
前出の男性は就職後、しばらく本社で勤務をしていたが、数年後に地方に転勤。そこで地獄の日々を迎えることになる。
「関連会社から来た支社長と、その腰巾着のような営業課長がとてもひどい状態でした。支社長は『経費削減による収支改善』を方針に掲げていたので、節約が強行されました」
その内容は、経費を削減することにだけ着目していたため、とてもひどい内容だった。
「蛍光灯を半分にされてしまったので、社内は薄暗くなり、書類を見るのに苦労するようになりました。さらに来客時以外、エアコンは使用禁止。夏場は暑いし、冬場はすごく寒いので、劣悪な環境でした」
支社長の経費削減策はそれだけにとどまらない。
「職場は9時が始業。社員は早めに来てパソコンを立ちあげていましたが、8時55分になるまで電源を入れることが禁止になりました。それだけなら良いのですが、1分でも早く電源を入れると、営業課長によって強制的にシャットダウンされてしまいます」