11月9日放送の「ねほりんぱほりん」(NHKEテレ)で、保育士の現状についての特集を組んでいた。この番組は、人形のMC、ねほりん(声:山里亮太)とぱほりん(声:YOU)が、ゲスト(これも人形)に赤裸々に自分の仕事、境遇について語ってもらうという変わった形式を取っている。


保育士と言えば、給与が低いというイメージが強いが、問題は収入面だけには留まらないことが分かった。(文:松本ミゾレ)


■「セックスのままごと」をする児童を注意したり……


スタジオに登場したゲストは、保育士のマミさんとカズヤさん。なかなか現状に思うところも多いようだ。


冒頭ではいきなり、収入についての質問が出た。契約職員のマミさんの明細は、手取り12万1183円。カズヤさんの場合は、手取り18万8820円。

大卒ということもあり、収入はこれでも多い方だという。毎日大勢の子供を相手にフルタイムで頑張ってこの金額か……。


言うまでもなく、仕事内容は過酷だ。突然子供同士で殴り合いが始まったかと思えば、別の子がおもらしをして号泣。かと思えば食事中に納豆を顔に練りこんで「わあ~!」と絶叫する子もいる。こんな状態が日常茶飯事なのだから、なかなかハードだ。


ただでさえ日々の業務でてんやわんやなのに、輪をかけてめんどくさいのが秋だという。秋には保育園、幼稚園でも色んな行事が重なりやすい。特に発表会ともなると、劇をやることもあるそうで、脚本から振り付け、衣装作成まで全て保育士がやるという。


それだけでも大変なのに、いざ劇の配役が決まったら、児童の親が「うちの子はこの役がやりたいと言っていたのに~」と、キャスティングに文句を言ってくるのだとか。僕だったら「しらねえよ」で済ますけど、それができないのが保育士。これは胃が痛くなりそうだ。


また、カズヤさんはこんな話もしている。


「男の子が女の子を足を開かせて、セックスのままごとをしている」


要は、親が家の中でやっていることを子供が見ていて、遊びの延長として保育園でやっているようだ。こんなのにも「ダメだよ」とやんわり注意してやめさせようとするのは辛い。他にも「男の子が柱に股間をものすごいこすり続けてた」という話もあった。


また、「子供が蚊に刺されすぎている」とクレームを入れる親もいるという。それから、おもらしした児童を着替えさせた後、「何それ、何なんそのコーディネイト」と、自分の子供がおもらしした事実を差し置いて、聞こえるように文句を言う馬鹿もいるのだとか。


■副業で「水着モデル」をやっている保育士も


前述の通り、保育士の給料は極めて低い。家賃、光熱費など払えば、手元に幾らも残らないこともあるだろう。そのためか、副業をしている保育士というのも少なくないようだ。番組が調査したところ、こんな意見が寄せられている。


「保育士をしながら、スナックでホステスをしていた」
「副業でお坊さんをしていた」
「週末は巫女さんをしていた。児童とその親と神社で鉢合わせすることもあった」
「セミプロカメラマンの募集する水着モデルになった」


と、このように副業よりどりみどり。

実に54.7%が「副業経験あり」だと紹介していた。また、保育氏の給与は全職種の平均より、11万円も少ないというデータも提示されている。マミさんもまた、週に2回は家庭教師をしているというが、それもやむなしだろう……。


それでもどうして日々頑張れるのだろう。マミさんは「やっぱり子供と一緒にいる時間が楽しい」と言う。カズヤさんは「子供の成長の瞬間に立ち会えるのが幸せ」と答えていた。


素晴らしい理由である。こんな素敵な職業なのだから、もっともっと厚遇されても、罰は当たらないと思うんだけどなぁ……。替えが利かない職業なんだし。


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