震度6弱を記録した、今年6月中旬に発生した大阪北部地震東京大学とサーベイリサーチセンターは、この地震で流れた「うわさ・流言」に関する調査結果を10月15日に発表した。

調査は今年8月にインターネットで実施し、京都府大阪府兵庫県奈良県在住で20歳以上の男女800人から回答を得た。


同地震発生後に広まり、耳にした噂・流言で最も多かったのは「京セラドーム大阪の屋根に亀裂が入っている」(18.8%)で、次いで「動物園からシマウマが逃げた」(18.3%)となった。


■「シマウマ脱走」「京セラドームに亀裂」に騙された人も



以降、「外国人が窃盗などの犯罪を引き起こす」(9.6%)、「箕面市の全域で断水している」(9.5%)、「京阪電車が脱線した」(7%)、「阪急電車が脱線した」(6.8%)と続く。「上記のなかで見聞きしたものはない」は63.4%にのぼるが、3人に1人以上は噂を耳にしたことがあるようだ。


噂・流言を知ったきっかけを聞くと、「テレビのニュースで見た」と「ツイッターで知った」が多かった。「京セラドーム大阪の屋根に亀裂」(40%)、「シマウマが逃げた」(50%)、「外国人が犯罪を起こす」(33.8%)は、テレビで見た人が最も多かった。


ツイッターで知ったが最も多かった噂・流言は「箕面市の全域で断水」(28.9%)、「京阪電車脱線」(33.9%)、「阪急電車脱線」(35.2%)と、ライフラインに関するものだった。


それぞれの噂をどう捉えたか聞くと、「箕面市の全域で断水」は65.8%が「本当のことだと信じた」と回答している。「阪急電車脱線」(46.3%)、「外国人が犯罪を起こす」(42.9%)も、4割以上が信じていた。


一方、「シマウマが逃げた」は76.7%が「本当のことだと信じなかった」という。「京セラドームの屋根に亀裂」(54.7%)、「京阪電車脱線」(48.2%)も約半数が信じていなかった。


噂の中で「事実だと思い、家族・友人・知人にそのまま伝えた」ものとしては「阪急電車脱線」(29.6%)、「箕面市の全域で断水」(27.6%)が多かった。

「信じないように伝えた」という噂は「外国人が犯罪を起こす」(9.1%)が最多だった。