『SEOBOK/ソボク』レビュー:コロナ禍だからこそ観たい、クローンを通して生死に向き合う作品

『SEOBOK/ソボク』レビュー:コロナ禍だからこそ観たい、クローンを通して生死に向き合う作品
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命には限りがある。その宿命からは逃れられない。その事実を知っている私たち人間は死に対する恐怖を拭い去ることができない。

韓国で大ヒットした映画『SEOBOK/ソボク』が本日から1ヵ月後の2021年7月16日、とうとう日本でも公開されます。本作はコン・ユとパク・ボゴムの実力派俳優のW主演で注目されている作品で、製作費を160億ウォンも費やしていることから制作陣の本気度が伺えます。

『SEOBOK/ソボク』は韓国で今年一番の話題作と言われているほどの作品で、”余韻が残る”という感想が多く、日本での期待も高まっています。



本作は余命宣告を受けた「ギホン」が、死なない存在であるクローン「ソボク」を研究室まで安全に移動させる任務を遂行しようとするストーリーです。

しかし、死なない技術に脅威を抱いている組織が移動中の2人の行手を阻み、ソボクの命を狙います(さすがのソボクも銃で撃たれたり車で轢かれると死んでしまう)。逃避行を続けるうちに2人は兄弟のように心を通わせます。

"死ぬことがないクローン"と"余命宣告されている男"、対照的な宿命を背負った2人が追手から逃げながら生きることに向き合う過程を描くことで私たちに人生について問いかける哲学的な作品となっています。

もちろん「哲学的なテーマ」だからといって退屈な物語ではありません。「SFチックなド派手なアクション」や「感動的な人間ドラマ」の要素も盛り込まれているので、観ていて飽きない内容となっています。

様々な裏切りと思惑が交差する。僅かな命の男と永遠の命を宿すクローンが逃避行の末に行き着く先には何が待っているのか。

--{ロマンチックなシーン、多彩なアクションシーンに注目}--

ロマンチックなシーン、多彩なアクションシーンに注目

『SEOBOK/ソボク』レビュー:コロナ禍だからこそ観たい、クローンを通して生死に向き合う作品


「人間は死ぬことが怖いのに、眠ることは怖くないの?」

眠り方を知らないソボクは寝ている時間を一時的に死んでいると捉え、人間は眠ることが怖くないのか、そのまま起きないかもしれないと不安に思わないのか。そう疑問を抱きギホンに問いかけます。死ぬことがないソボクの疑問は哲学的で、人間が抱く根源的な恐怖を死と睡眠から私たちに訴えかけます。

ギホンの返答はここでは書きませんが、とてもロマンチックなのでぜひ作品の中で確認してみてください。

さらに、要所に散りばめられたド派手なアクションも見応えがあります。
アクションの王道である銃撃戦やカーチェイスはもちろん、ポルターガイストや地盤沈下といった演出もあり、製作費160億ウォンを費やした大迫力のエンターテイメントにも注目してみてください。

さらにストーリーだけでなく、豪華な主演2人の演技も作品を際立てます。

かっこいいアクションシーンや残り僅かな命だと言われた不安、これまでの人生を後悔するギホン役に挑んだコン・ユ。彼の頬はコケているように見えるのですが、これは役作りの為に減量したらしく本作への意気込みを感じます。

機械的で感情がない表情やトラブルが起きても動じない立ち振る舞い、自らが作られた意味に戸惑う姿。さらには純粋無垢な幼い表情まで、繊細なソボクの役柄を演じきったパク・ボゴム。

特にパク・ボゴムに関しては入隊前最後の作品なので、除隊するまで楽しむことができない彼の演技を噛み締みたいです。

死への恐れは人間が持つ宿命です。その宿命に背き永遠の命を手に入れたとしたら人間はどうなってしまうのでしょうか。もしかすると死の恐怖は生きるために不可欠な要素なのかもしれない、そう感じてしまう作品でした。

映像も美しく観終わった後、余韻の残る『SEOBOK/ソボク』。

生と死に向き合うこんなご時世だからこそ鑑賞してほしい作品です。

(文:ゆくん)

--{『SEOBOK/ソボク』作品情報}--

『SEOBOK/ソボク』作品情報

【あらすじ】
余命宣告を受けた元情報局員・ギホン。死を⽬前にし明⽇の⽣を渇望する彼に、国家の極秘プロジェクトで誕⽣した⼈類初のクローン・ソボクを護衛する任務が与えられる。だが、任務早々に襲撃を受け、なんとか逃げ抜くもギホンとソボクは2⼈だけになってしまう。危機的な状況の中、2⼈は衝突を繰り返すも、徐々に⼼を通わせていく。しかし、⼈類の救いにも、災いにもなり得るソボクを⼿に⼊れようと、闇の組織の追跡は更に激しくなっていく……。
 
【予告編】


【基本情報】
出演:コン・ユ/パク・ボゴム

監督:イ・ヨンジュ

上映時間:114分

製作国:韓国

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