■地域によっては動物による深刻な被害報告も

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動物と車のトラブルは意外と多い

車に起こるトラブルは事故や故障だけではありません。意外と多いのが動物がらみのトラブルです。よく起こっている事例としては以下の4つが挙げられます。

・エンジンルームへの侵入
・鳥の排泄物による被害
・カラスのイタズラ
・動物との衝突事故

暖かくなってくると、動物の動きも活発になるので、トラブルの発生率も増えてきます。動物が関わるトラブルの詳細と対処法を調べてみました。

●エンジンルームに動物が! 猫だけじゃなく鳥や蛇がいることも

ハトをひいたら逮捕!? 車に起こりがちな「動物トラブル」4選! 注意点や対処法は?
猫はエンジンルームに入り込む
猫はエンジンルームに入り込む

エンジンルームに入り込む動物の代表は、猫・ネズミ・鳥・ヘビなどです。しばらく車を動かさないでいると、鳥やハチがエンジンルームに巣を作ってしまうことも。それによりロードサービスが出動することも、しばしばあります。

JAFによると、もっとも出動件数が多い事由は猫だそうです。猫は暖かい場所だけでなく狭い場所も好むので、夏でもエンジンルームに猫が潜んでいることがあるとのこと。

特に好奇心旺盛なうえ、体が小さい子猫はエンジンルームに入り込みやすく、気づかずエンジンをかけてしまうと可動部に巻き込んでしまう恐れがあります。

その対策として「猫バンバン」という取り組みがあります。エンジン始動前にエンジンルームに潜んだ猫を追い出すため、ボンネットを「バンバン」と叩くのが「猫バンバン」という名称の由来です。

強く叩くと怯えて出てこないこともあるので、優しく叩くのがポイントです。叩いたら聞き耳を立てて、鳴き声や物音がしたらボンネットを開けて確認しましょう。

ただし、エンジンルームに潜んでいるのは、安全な動物だけとは限りません。

毒ヘビのヤマカガシなどが潜んでいる場合もあるので、ボンネットを開ける際は油断しないように。猫にしろ蛇にしろ、自分で対処できない場合はJAFに救援を要請したほうがいいでしょう。

●車のボディを痛める鳥フンは早めの除去が鉄則

ハトをひいたら逮捕!? 車に起こりがちな「動物トラブル」4選! 注意点や対処法は?
鳥の糞を見つけたらすぐに処理をおこなうのが良い
鳥の糞を見つけたらすぐに処理をおこなうのが良い

鳥のフンは強い酸性の場合が多く、車の塗装を痛めやすい特徴があります。特にボディが高温になる夏場は、ほんの数時間で塗装を侵食することもあるので、ボディに付着した鳥のフンを見つけたら早めの除去が大切です。

付着直後の柔らかい状態なら拭くだけで簡単に取れますが、時間が経つほど固くなって取りづらくなります。固くなった鳥のフンは、お湯で濡らしたペーパータオルなどで温めて、柔らかくしてから除去するとよいでしょう。

鳥のフンには木の実など固形物が消化されずに残っていることもあるので、力を入れずに優しく拭き取ることも大切です。

フン被害の対策法は、かけられやすい電柱周りや電線下、樹木下などへ車を停めるのを極力避けることです。

自宅近くの電柱や電線にとまる鳥のフン被害に悩まされているなら、カーポートやボディカバーで防ぐだけでなく、電力会社や電話会社に依頼して鳥よけワイヤーなどを設置してもらう方法もあります。

●キズの被害だけじゃない! カラスに車のアレが狙われる

カラスがボディをつついてキズを付けたり、ワイパーゴムを食いちぎるなどの被害も起きています。

カラスは弾力がある素材を好むようで、窓ガラスのゴムパッキンなどをつついて破損させることもあります。また、巣作りシーズンの年末から3月ころにかけてはワイパーのゴムをちぎって持ち去り、巣の材料として使うこともあるようです。

カラスは強い光を発するものが苦手とされているので、車の周りにCDなど太陽光を反射させるものをカラスよけとして置くという対処法もあります。また、ワイパーを立てておくと、カラスが足で押さえ付けられないので食いちぎられづらくなります。

ただしカラスは賢く、立てておいたワイパーを倒してしまうことも。カラスよけグッズなども次第に効果がなくなってしまうので、車の防御を固める方法が確実かもしれません。

ワイパーの保護にはタオルやスポンジなどを巻きつけてしっかりと防御し、車のキズに対してはボディカバーを掛けるのが有効です。

●ハトをひいて逮捕!? 動物と交通事故を起こしたら

もっとも実害が大きいのは、動物との衝突事故です。

山岳部の走行ではクマやシカ、タヌキやイノシシなどが道路に飛び出して車と衝突したり、市街地でも犬や猫を跳ねてしまう危険があります。このように、路上で動物を轢死させてしまう事故は「ロードキル」と呼ばれています。

動物愛護管理法では牛・馬・豚・ニワトリなどに加え、飼育されている犬や猫、爬虫類などが保護対象に指定されています。

鳥獣保護管理法では、すべての鳥類および哺乳類が保護対象です。そのほか、ニホンカモシカなどの国の特別天然記念物に指定された動物も法律で厳格に保護されています。

以上の動物は故意に傷つけると重い罰則が科せられますが、不可抗力の事故なら罪に問われません。ただし、ひき逃げをするとより重い罰が科せられてしまいます。

2023年12月に、東京都のタクシー運転手がハト1羽をひき殺したとして逮捕された事件がありました。これは車を急加速させてハトの群れに突っ込んだとされる目撃証言と、運転手自身が故意の犯行と認めたために実名報道までされた事件例です。

野生動物との衝突事故は、きちんと事後処理をすれば大きな問題にはなりません。

もし動物をひいてしまったら、道路緊急ダイヤル「#9910」へ連絡して指示を仰ぎましょう。動物との衝突は物損事故扱いになるので、警察への連絡も必要です。

ペットを巻き込んだ事故は、飼い主から賠償金や慰謝料を請求されることもありますが、自動車任意保険の対物補償でまかなうことができます。また、大型動物との衝突で破損した車は、車両保険で修理することもできます。

ただし、事故の証明が取れなければ自動車任意保険は使えないので、ロードキルを起こしてしまったら必ず警察にも通報し、事故証明書を発行してもらうのが大切です。

(鈴木 僚太[ピーコックブルー])

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