前回に続く「70年代輸入車のすべて」と「サーキットの狼ミュージアム」コラボの第2弾は、「大排気量イタリアンスーパーカー」です。前後カウルやがガバッと開くなど、もう泣く子も黙るド迫力の名車ばかり。

  

実は自分も、背表紙のようなカメラ小僧でした。平日は「サーキットの狼」を読み、日曜日には父親のカメラを借りて、絞りやピントを合わせながら憧れのスーパーカーを撮影したものでした。実際、小遣いやお年玉のすべてが、フィルム代や現像・プリント代で消えていきましたもの。スーパーカーが君臨した70年代は、まさしく「羨望の時代」だったのです。

■ランボルギーニ・イオタ/ミウラ

すべて本で紹介されているのは、「ランボルギーニ・イオタ」。登場当時から、伝説のマシンと呼ばれていました。

伝説の謎解きキーワードは【J】、今回すべて本で詳しく解説されていますゾ~! ミュージアムでは真っ白いミウラが、妖艶なオーラを発散。V12の横置きミッドを見て「このパッケージにして、このスタイルあり!」を実感しました。劇中では、イオタは潮来のオックス、またミウラはプロレーサーの飛鳥ミノルの愛車として登場していました。

 

■ランボルギーニ・カウンタック

 

イタリア語の「クゥンタッチ」とは、イタリア・ビエモンテ地方で「うわぉー」を意味する方言だそうです。何だか変な感じがしますね。日本語読み「カウンタック」は、ミウラの後継として、縦置きV12気筒ミッドシップと超斬新なスタイリングで登場。

ドアがガバッと上に開くガルウイングは、理屈抜きでスーパーカーの象徴でした。ミュージアムのカウンタックは、ドイツでミウラの純正色に再塗装されたそうです。劇中では、ハマの黒豹が何度か事故っていました。

 

■デ・トマソ・パンテーラGTS

イタリアのデ・トマソ社のシャッシーに、フォードの5.7L・V8OHVエンジンをミッド搭載したスーパーカーが「パンテーラ」です。エッジの効いた戦闘的なスタイルとは裏腹に、古き良きビックアメリカンのテイストを有していたのです。GTSでは、ボンネットやサイドがブラックアウトされた特徴的なカラーリングを採用。

ミュージアムでも、ひときわ異彩を放っていました。劇中では、ぼっちゃんや四国の獅子の悪役で登場していましたね。

■フェラーリ365GT4BB/512BB

 

70年代当時、最高速302km/h(カタログ値)を誇ったのが「フェラーリ512BB」でした。カウンタックLP400が最高速300km/hでしたから、まさに宿命のライバルという関係だったのですね。エンジンは水平対向12気筒と記憶していましたが、爆発タイミングが水平対向の流儀ではないため、今では180度のV型に分類されています。前後カウルがガバッと開くのが、またカッコイイ~! ただ劇中では、悪者的な役回りでした。

 

さてさてこうして見てくると、スーパーカーはイタリアを筆頭とするヨーロッパメーカーの専売特許のように見えますが、さにあらず。我らが日本では70年代より前に、個性溢れる名車が登場していました。

■サーキットの狼ミュージアム
http://www.ookami-museum.com/index.php

 (拓波幸としひろ)

画像付き元記事はこちら:「70年代輸入車のすべて」でスーパーカーブーム時代の謎解きが可能に!(http://clicccar.com/2013/05/20/219904/)