カローラは保守的なイメージもありますが、じっくり見ていくといろいろなところに個性が感じられるのです。4代目のハンドルもそんな個性的なものの一つといえるでしょう。
しかし4代目ではデザインが2種類ながら、2本スポークのみとなったのです。
わりと一般的に、3本スポークはスポーティ、4本スポークは豪華、そして2本スポークは廉価版といった、認識があったのです。そんな中で、2本スポークだけで登場した4代目の狙いは、どんなところにあったのでしょうか。
4代目の場合はスタンダード、カスタムDX、DXが3代目の2本スポークに近い廉価グレード向けのデザインを採用。
GL以上のグレードには「A型」などともいわれる「への字」デザインの2本スポークステアリングを採用しています。
ちょっと切ってもメーターなどを邪魔しない。かつてシトロエンやギャランΛなどに1本スポークというステアリングがありましたが、そんな発想にも近く、さらに実用性を兼ね備えた、そんな考えのステアリングだったのです。
現在ではステアリングにはエアバッグがあり、丸くないものも当たり前にありますが、こうしたところから知恵を出しながら少しずつ進化してトレンドがわかる例ですね。
(文:カローラせんせい/小林敦志)
画像付き元記事はこちら:4代目カローラのハンドルが「への字」型だったワケは?【Corolla Stories 20/50】(http://clicccar.com/2016/09/29/402953/)