軍事とIT 第298回 測位・測時(PNT)にまつわるいろいろ(5)洋上の測位・航法(補遺)

軍事とIT 第298回 測位・測時(PNT)にまつわるいろいろ(5)洋上の測位・航法(補遺)
前回の記事を掲載した後、読者の方から、双曲線航法システムで使用する電波の周波数帯選定に関わる要因について御教示をいただいた。そこで今回は予定を変更して、そちらの話を取り上げることにしたい。
○なぜ周波数が低い電波を使用するのか

地上に設置した無線局から出す電波を利用する、いわゆる双曲線航法は3種類あるが、いずれも使用する電波の周波数が低い。繰り返しになるが、改めて書いておく。

LORAN (Long Range Navigation) : ロランAは1,750~1,950kHz(中波)、ロランCは100kHz(長波)
デッカ : 70~130kHz(長波)
オメガ : 10.2~13.6kHz(極超長波)

こうした低い周波数を使用する理由の1つは、前回にも書いた遠達性にある。周波数が高い電波は減衰しやすいから遠達性に劣るが、周波数が低ければ逆になる。

ところが、もう1つの理由として電波の伝搬経路もある、との御教示をいただいた次第。

電離層については、過去に何回か触れたことがある。短波(HF : High Frequency)の場合、その電離層と地面や海面の間で電波がジグザグに反射することで遠方まで伝搬する。それを利用して、遠距離の無線通信を実現している。

ところが、双曲線航法では事情が異なり、電離層による反射波は具合が良くない。なぜかというと、電離層で位相のずれが発生するため、そこで反射した電波を受けると位相が安定しなくなるからだ。

あわせて読みたい

マイナビニュースの記事をもっと見る 2019年5月25日のIT記事
この記事にコメントする

\ みんなに教えてあげよう! /

新着トピックス

ITニュースアクセスランキング

ITランキングをもっと見る

コメントランキング

コメントランキングをもっと見る

トレンドの人気のキーワード一覧

新着キーワード一覧

このカテゴリーについて

最新IT業界情報やiPhoneやAndroidやガジェット、話題のサービス、IoT情報、スタートアップにまつわるニュースをお届け中。