
本連載では、法務・税務・起業コンサルタントのプロをはじめとする面々が、副業・複業、転職、起業、海外進出などをテーマに、「新時代の働き方」に関する情報をリレー形式で発信していきます。
今回は、インドネシアのバリ島でデベロッパー事業を、日本では経営戦略・戦術に関するアドバイザーも行っている中島宏明氏が、「キャリアプラン不要論」について語ります。
キャリアプランが不要な理由
「自分の理想のキャリアプランを描くべきだ」という人もいれば、「キャリアプランなんて描いても無駄だ」という人もいます。どちらも正しいですし、その中道もまた正しいでしょう。
アップルコンピュータ日本法人社長や日本マクドナルドホールディングスCEOを務めた原田泳幸氏は、「本当のキャリアプランというのは、目の前のやりたいことにすべてを捧げることだ。そうすれば、キャリアは向こうからやってくる」と言い切っています。アップルの日本法人社長になることも、日本マクドナルドのCEOになることも、原田氏のキャリアプランにはなかったそうです。
確かに、どうなるかわからない未来のことよりも、いま目の前のことに意識を集中した方が、良い仕事ができるでしょうし、日々の積み重ねが信頼性や能力、スキルを高めてくれます。そうして築いた無形資産が数年後に花開き、本当にやりたいことの実現につながることもあるでしょう。