脳の情報処理は神経細胞とグリア細胞の二層構造で行わている、東北大が確認

脳の情報処理は神経細胞とグリア細胞の二層構造で行わている、東北大が確認
東北大学は2月17日、これまで脳において神経細胞をサポートする役割と考えられてきた「グリア細胞」に、周囲の興奮性の神経細胞から放出される伝達物質「グルタミン酸」に応答して、興奮性の神経信号を増幅する機能があることを明らかにしたと発表した。また、グリア細胞はグルタミン酸を取り込んで酸性化すると、逆にグルタミン酸を放出し、学習や記憶が成り立つ上で重要な「代謝型グルタミン酸受容体」を効率的に活性化することがわかったことも同時に発表された。

同成果は、東北大大学院 医学系研究科の別府薫氏(日本学術振興会特別研究員)、東北大大学院 生命科学研究科(大学院医学系研究科兼任)の松井広教授らの研究チームによるもの。詳細は、生理学を題材にした学術誌「Journal of Physiology」に掲載された。

脳では、シナプス結合でネットワークを構成した多数の神経細胞間を神経信号が伝わることで情報処理が行われていると考えられている。脳には神経細胞ともうひとつグリア細胞があるが、これまで神経細胞のすき間を埋めて、神経細胞への栄養補給をする支持細胞に過ぎないと考えられてきた。

しかしグリア細胞内でもカルシウムイオンの濃度やpHなどが変化することが知られており、徐々にグリア細胞のそのイオン濃度を情報の担い手として用いて、脳の情報処理に参加しているのではないかと考えられるようになってきている。

そうした中、研究チームは今回の研究において、神経細胞のシナプスから放出された興奮性の伝達物質であるグルタミン酸がグリア細胞に作用し、グリア細胞からもグルタミン酸が放出されることを確認。つまり、グリア細胞には興奮性の神経細胞を増幅する機能があることがわかったのである。

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