同作は川村元気による小説『百花』の実写化作で、川村自身が監督・脚本を手掛ける。レコード会社に勤務する葛西泉(菅田将暉)とピアノ教室を営む泉の母・百合子(原田美枝子)は、過去のある「事件」をきっかけに、わだかまりを感じながら時を過ごしていた。そんな中、不可解な言動をするようになる百合子が認知症だと診断される。その日から、泉は記憶を失っていく母と向き合うことになる。
今回、泉(菅田)と同じレコード会社で働き初めての出産を控える泉の妻・葛西香織を長澤まさみ、百合子(原田)の「秘密」を知り、「事件」と深い関わりを持つ男・浅葉洋平を永瀬正敏が演じることが決定した。同作にはほか、北村有起哉、岡山天音、河合優実、長塚圭史、板谷由夏、神野三鈴が出演する。
特報映像は「こんなにきれいなのに、いつか忘れちゃうのかしら」とつぶやく百合子の姿から始まり、ピアノで「プレリュード」が奏でられる中、美しく儚い花火が泉と百合子の背中越しに映し出される。親子の現在と過去の記憶が交じり合う映像の最後には「母が記憶を失うたびに、僕は愛を取り戻していく」と泉の切ない気持ちが零れる。
○長澤まさみ コメント
川村監督は芯の根というものがすごくピュアな人だな、と思っています。今まで色々な作品をご一緒させていただいてきた中でも、心が温かくて、よく俳優のことをみてくだっている方だと感じていますし、プロデューサーという立場で培ってきた川村監督の冷静さに、凄く信頼しています。今回は、監督が撮りたいものが撮れればいいね、という話を菅田さんともするくらい、温かい気持ちにさせてくれる監督でした。