中央線「昭和グルメ」を巡る 第128回 とことん正統派の珈琲専門店「憩」(八王子)
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]author=印南敦史

いまなお昭和の雰囲気を残す中央線沿線の穴場スポットを、ご自身も中央線人間である作家・書評家の印南敦史さんがご紹介。喫茶店から食堂まで、沿線ならではの個性的なお店が続々と登場します。

今回は、八王子の珈琲専門店「憩」をご紹介。

○「ストレート」だけでも9種類!

八王子駅北口を出たら左斜め方向へ。「サンドラッグ」の角を左折して進むと、そこが「みさき通り」です。夜のお店が目立つ場所であるため昼間の人通りはさほど多くないものの、歓楽街ならではのヒリヒリとした空気が流れているような気もします。

しかし、そのまま数分進んでいくと左側に、周囲とは少しばかり雰囲気の違ったお店が現れるのです。それが、この地で営業を続けて54年目になるという老舗の珈琲専門店「憩(いこい)」。

「憩」という文字をグラフィカルにデザインしたロゴマーク、「貴重な豆 ブルーマウンテン NO.1 最高の味と香りです」と書かれた看板など、外観からしてレトロな昭和感であふれていますね。

もちろんそれは、ベージュの壁と茶色い柱を基調とした店内も同じ。テーブルや椅子も同じ色調で揃えられており、予想以上に広々としていることにも驚かされます。

なにしろ50席くらいはありそうで、しかもテーブル間は十分にスペースがとられているため、どこに座ったとしてもゆったりと落ち着けるようになっているのです。伺ったのは開店直後で他にお客さんがいなかったこともあってか、なおさら広々と感じます。