NECは9月4日、「NEC開発の生成AIとクラウドサービスを操作するインターンシップ」と題して、生成AIのサービス提供に必要となるサーバ構築(サーバラック搭載の様子など)を学生が学ぶインターンシップの様子をメディア向けに公開した。

○クラウド基盤事業の楽しさを体験

今回筆者が訪れたのは、NECの生成AIであるcotomiとクラウドサービスをさまざまな角度から学ぶ、クラウドエンジニアの仕事体験インターンシップだ。


全国各地から12人の学生が神奈川県のNEC玉川事業場 ルネッサンスシティに集まり、計5日間のプログラムを体験した。

インターンシップで体験できることについて、クラウド・マネージドサービス事業部門 クラウド開発統括部 NEC生成AIディレクター 宇埜智和氏は、以下のように語った。

「私たちの部門は、NECの新たな成長事業の1つである生成AIサービスを基盤から支えています。今回の実習では、生成AIサービスの構築を学生に実際に体験してもらうことで、NECの生成AIサービス『cotomi』を活用した業務効率化を検討してもらいます。またお客さまの価値創造を支える『NEC Cloud Iaas』における開発運用プロセスの実務も体験してもらいます」(宇埜氏)

具体的に、インターンを通して学べることとしては「cotomi・NEC Cloud IaaSのサービスイメージ」「cotomi・NEC Cloud IaaSの基盤システムの仕組み」「生成AIサービス全体に関する知見」「企画~開発・運用側面の理解と自動化に必要な要素」「グループワークや発表を通して他学生との比較や社員からのフィードバックで気付く自己の強み/弱み」「NECおよび部門の雰囲気、職場環境」などだ。

5日間のインターンシップでは、クラウド基盤構築・運用、cotomiをはじめとした生成AIに関してさまざまな体験をできるプログラムとして、1日目「生成AI・LLMとは」「AIスパコン見学」、2日目「NEC Cloud IaaS環境構築」「生成AI基盤環境構築」、3日目「cotomiデモ」「DCサーバとっらキング実習」「Selenium・Pythonによる自動化実習」、4日目「生成AIはどうやったら売れる?」「クラウド基盤トラブル対応実習」、5日目「5年後のクラウドテクノロジーが実現する幸せ」といった内容が行われた。

これらのプログラムを通して、普段は伝わりにくい「クラウド基盤事業」の楽しさを体験してもらうことを目指したという。
○職場体験の機会を増やして仕事への理解を深める

NECは採用活動の一環としてインターンシップを拡充している。2021年度時点ではテーマ数は約80個、受け入れ人数は約400人だったのに対して、2024年度は夏と冬の2季開催で、合わせて150以上のテーマで実施しており、過去最大の1000人以上の学生を受け入れるとしている。

担当者は「学生側でこれまでの自身の経験に合った部門職種を選びたいというニーズが高まっており、それに合わせてテーマの細分化を進めている」と説明していた。

体験職種としては、技術開発職・SE職・営業職などが用意されており、人気を集めたテーマとしては、「スマートシティ事業を通じ、社会価値創造を体験」「行政DXと住民QOL向上につながる地方公共団体向けサービス企画・提案」「航空宇宙・国家安全保障事業を体験するインターンシップ」「総合商社と共にDXとGXで未来を創る営業現場を体験しよう」「生成AI、画像処理等AIを活用した製品開発、分析の仕事を実体験しよう」などがあったという。

NECは、2025年度に約700人の新卒者を採用する計画で、このうち7割を部門と職種をあらかじめ決めて採用することで、職場体験の機会を増やして仕事への理解を深め、雇用後のミスマッチを減らす予定としている。
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