イカロス出版は、ステンレス車体の電気機関車を特集した『電気機関車EX』Vol.36(A4変形判164ページ、2,750円)を7月22日に発売した。

「さらばステンレス車体の電機」と銘打った特集は、関門トンネルの塩害対策を背景に登場したステンレス車体の電気機関車に焦点を当てた内容に。
その最後の1両である「EF81 303」が在籍する門司機関区を訪ね、細部にわたり紹介するだけでなく、踏切事故からの復旧作業についても取材した。ステンレス車体を採用したEF10形、EF30形、EF81形300番代の登場経緯や牽引列車の歴史、富山機関区への貸出しなども詳述している。

連載「EF55 2の履歴簿をみて…」は今号が最終回。国内で唯一の流線型電気機関車EF55形のうち、保存や改造が行われず解体された2号機について、当時の検査記録や運転記録などさまざまな資料を掲載している。「復活 EF58 150の足取り」では、JR発足直前に廃車となった「EF58 150」が展望車「マイテ49 2」とともに復活した経緯について紹介している。

その他、「EF65 1124」による最後の「サロンカーなにわ」牽引記録、「カシオペア」本線撤退の最終章、国鉄技術者の回想、さらにフィンランド鉄道の交流電気機関車事情を伝える記事も掲載。電気機関車の魅力を多面的に伝える1冊となっている。
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