「話題だから観る」「無料配信だから流し見する」――そんな映画・演劇の楽しみ方では、休日は本当の意味で充実しないのかもしれません。世界の超富裕層に仕えてきた執事・新井直之氏は、“上手くいく人”ほど「何を得たいのか」を意識してエンターテインメントに触れていると語ります。


“本物”に触れる休日が人生を変える理由とは。著書『なぜかいつも上手くいく人の休みの使い方』(あさ出版)から抜粋してご紹介します。

人生を豊かにする時間を持つ


映画や演劇は、日常から少し離れて心を解き放ち、感動や喜び、爽快感を得られる貴重なエンターテインメントです。趣味として楽しめるだけでなく、休日の過ごし方としてもリラックス効果が高く、心身を整える時間になります。

しかし、ただ「テレビで放送していたから」「動画配信で無料だから」と受け身の姿勢で楽しむだけでは、せっかくの映画・演劇体験がややもったいない時間になってしまいます。

目的意識を持たずに眺めているだけでは、作品から得られる刺激や学び、気分の切り替えも限定的になってしまうからです。

では、「映画館に行けばよい」「劇場に足を運べばよい」のかというと、それだけでは十分とはいえません。「話題になっているから」「賞を受賞したから」など、世の中の流れに合わせて作品を選んでいるだけでは、依然として受け身の鑑賞姿勢のままだからです。

もちろん、自分で作品を選び、劇場で鑑賞する行動自体は価値がありますが、「なぜその作品を観るのか」という意識が曖昧なままだと、体験は深まりません。

目的を持って、本物に触れよう。


映画や舞台を、より豊かな時間に変えるために重要なのは、鑑賞そのものに「目的意識」を持つことです。

「この作品からビジネスのヒントを得たい」「人生について考えるきっかけにしたい」「最高のリラックスを味わいたい」など、何を得たいのかを明確にして鑑賞に臨むことで、同じ作品でも受け取り方がまったく変わります。

作品を通して得たい学びや刺激を意図的に選び取ろうとする姿勢が、鑑賞体験をより深いものにしてくれます。


もう一つ大切なのが、「本物を見る」という視点です。

市民楽団の演奏会や地域の小さな劇場での舞台が悪いというわけではありません。

ただ、ブロードウェイのミュージカルや、ウィーンやパリの歴史ある劇場で演じられる演劇・オペラのように、厳しい審美眼にさらされ、徹底的に鍛えられた表現が集まる場所では、演者はもちろん、裏方、音楽、照明、舞台装置までが圧倒的な完成度で作り込まれています。

そこには、観る者の価値観を揺さぶり、人生観すら変える力があります。

充実した時間を過ごしたい、明日への活力を得たいと願うなら、目的を持って本物に触れることが大きな力になります。自分の目で見て、耳で聴き、肌で感じる体験こそ、エンターテインメントの本質です。

本物の持つ迫力や緊張感、空気の張り詰め具合は、映像越しでは決して味わえません。

画面越しの鑑賞や、話題作だけを追いかける姿勢から一歩踏み出し、「自分が何を得たいのか」を意識し、「本場の空気」に触れることで、心は深く満たされ、明日を前向きに生きるためのエネルギーが生まれます。

映画・演劇は、単なる娯楽ではなく、自分を整え、人生を豊かにするための時間です。本物の舞台に触れ、目的を持って作品を選ぶことで、日常では得られない経験が心に刻まれます。

それが、最高の休み方であり、明日への活力となるのです。

『なぜかいつも上手くいく人の休みの使い方』(新井直之/あさ出版)


同じように働いているのに、なぜかあの人だけが成果を出し、いつも余裕がある。
その差を生むのは、才能でも努力量でもなく――「休み方」です。本書は、世界の超富裕層に仕える執事が明かす、
“成果を上げる人の休みの技術”。仕事と休みを切り離さず、流れるように両立させるための思考法を紹介します。
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