単独ライブ『ねんぽぽ』は「身近で親しみのあるような柔らかめ」のイメージ

「俳優さんはすごいなと思います」「普通にやらしてくれへんかな……ってときが結構あります(笑)」――。ドラマや舞台など俳優としての活動も増える男性ブランコの2人。浦井のりひろは“芸人のコント芝居”を求められる難しさを語った。
一方、平井まさあきは「俳優さんはすごい」と率直な思いを明かす。コントと演技、それぞれの現場で感じている変化とは。(前後編インタビューの前編)

○単独ライブのタイトル『ねんぽぽ』は平井が命名

――単独ライブ『ねんぽぽ』が京都と東京で開催されます。ネタ作りなど現在の進捗はいかがですか? (※取材は4月初旬に実施)

平井:今はこういう感じがいいかなとという構想の段階です。たとえば、チラシやグッズをどんなものにするか、外側が埋まってきている状況ですね。大道具が必要になるかもしれないので、今月末までには、ネタを仕上げないといけません。

――劇場出番やほかのお仕事もあるなか、ネタを考えるのは大変ですよね。

平井:とはいえ、我々の仕事は空き時間があるんですよね。大阪までの移動だと2時間半、ルミネ(※ルミネtheよしもと)3ステだったら、合間に2時間くらい空きますし、実働が少なかったりするので。

――タイトルの『ねんぽぽ』は、柔らかくて気持ちがあたたかくなる響きだなと思いました。

平井:去年は『だえーん!』という、よく分からない響きのタイトルだったんですけど、テーマは壮大といいますか。宇宙や銀河、SFとかがテーマだったので、今回はもうちょっと身近で親しみのあるような柔らかめの、地に足ついたようなものをやってみたくて、直(じか)に見ることのできる存在である猫とたんぽぽを掛け合わせたようなタイトルにしました。


――タイトルは平井さんがお考えになったのですか?

平井:そうですね。任せてもらってます。

――平井さんから『ねんぽぽ』というタイトルを聞いて、浦井さんはどのような印象を持たれましたか?

浦井:毎年のことですが、タイトルを決めてからネタを固めて、テーマに沿うのか沿わないのかを考えてくれるので、今年も苦しみそうな感じだなと思いました(笑)。

平井:単独ライブの制作チームの皆さんも、先にタイトルだけ聞かされるので、「うーん、どういうこと?」みたいになってます(笑)。

――浦井さんに質問しておいて何なのですが、『だえーん!』も『ねんぽぽ』もワクワクする響きではあるものの、タイトルに対するリアクションは難しいかもしれません……。

浦井:そういう時に「よっ! 先生さすがですね!」と、おだてるのも良くないかなと。

平井:思ってないやつ(笑)。

浦井:思ってない、ただただ裸の王様みたいにするやつ(笑)。

――それは健全ではないかもしれません(笑)。男性ブランコはコントと漫才両方をやるイメージですが、この単独ライブはどのような構成を予定されていますか?

平井:僕らは基本的に単独公演は全部コントです。混ぜたりはしないですね。漫才をやるんだったら、「漫才単独公演」というものになる。
ただ、そんなネタは作ったことないですが、コントの中で漫才をすることは、もしかしたらあり得るかもしれません。

男性ブランコにとって単独ライブは「コンビの一番見てほしい部分」

○ドラマや舞台などで俳優としても活躍

――コントの中で漫才! ネタの内容も気になりますが、平井さんも浦井さんも演技がお上手なので、コントの中で漫才をされたらどうなるのかも観てみたいです。演技でいうと、ドラマや舞台など、コント以外で演技をする機会も増えていると思うのですが、やはり別物といった感じでしょうか?

平井:映像はシンプルにやり方が全く違っていて、ドラマだと1回リハーサルして、次にカメラ本番なんですけど、セリフが飛ばないか不安になりますね。舞台は稽古をめちゃくちゃするんで、そういう不安は解消できるんですけど……。なので、俳優さんはすごいなと思います。

――浦井さんはいかがですか?

浦井:自分たちでコントをするときほど、めっちゃ普通のお芝居をやるんです。それをフリにするというか、ノーマルなお芝居で変なことをしてる、みたいなのをやるので、舞台や映画の現場に行って、「いつもの芸人さんのコント芝居で大丈夫ですので!」と言われるときが一番困る。普段それをやってないから。普段やってるお芝居が普通よりなので、キャラを入れてやるんですけど、そういう難しさがありますね。

平井:確かに。

浦井:普通にやらしてくれへんかな……ってときが結構あります(笑)。求められているお芝居とはなんぞやと、探っていくのが難しくもあり、楽しくもありという感じです。


○お互いの出演作は確認する?

――そんな苦労が! 俳優としての現場を経験することで、さらに演技力に磨きがかかりそうですね。コントでの演技に影響を感じたりもされますか?

平井:ドラマや映画の現場を経験させていただいて、キャパが広がった感じはします。舞台だと声を張らないといけないんですけど、映像だと声が大きいのが不自然になる。それがコントをやっていく上でも生きる対応力になっているなと思います。

浦井:コントをやってるときって、自分の出しやすい出し方でしか声を出さなかったりするんですけど、外部の演劇に出ると、それを超えた出力で大声を張らないといけない場面が結構あるので、それはいい経験だと思いますね。大声を出すの面白いなと芝居をしてる最中に思って、それが(コントの芝居へ)フィードバックされるといいますか。

――ちなみに、お互いの出演作は確認されるんですか?

平井:あえて確認はしないんですけど、偶然、タクシーの中で流れてるCMを目にしたり。

浦井:そうですね。あまり見ないんですけど、頑張ってるんだろうなとは思っています。

――見ずとも(笑)。

浦井:そして、平井がドラマの撮影に行く日は、「僕は今日お休みをいただきます。ありがとう!」と思っています(笑)。


平井:それはお互いに思っています(笑)。

――言葉にはせずともお互いに感謝の気持ちを(笑)。改めて、『ねんぽぽ』が気になっている方に向けて、お二人からメッセージを頂戴してもよろしいでしょうか?

平井:今回の単独のコンセプトは、親しみやすくて身近なものがテーマなので、初見の方も入ってきやすいように心がけようかなと思っています。もちろん、それと合わせて、ずっと来てくださっているお客さんにも面白いと思ってもらえるものにするので、まだ男性ブランコの単独に来たことがない家族や友達を気兼ねなく連れてきてほしいなという思いを抱いて、今日は眠ろうと思います。

浦井:目ギンギンになるんじゃない(笑)?

――確かに(笑)! 浦井さんはいかがですか?

浦井:単独ライブは、男性ブランコというコンビの一番見てほしい部分というか、核の事業ですので、ぜひ一度観に来ていただきたいです。絶対に損はさせませんので、どうぞお気軽にふらりと足をお運びいただけると幸いでございます。

■プロフィール
男性ブランコ
浦井のりひろ(1987年12月3日生まれ、京都府出身)、平井まさあき(1987年8月1日生まれ、兵庫県出身)によるお笑いコンビ。大学時代に演劇サークルで出会い、2010年、大学卒業後に2人そろってNSCに入学。『キングオブコント2021』で、ザ・マミィと同率で準優勝し、一気に注目を集める。『M-1グランプリ2022』でも決勝に初進出した。木曜隔週レギュラーを務めるTBS系『ラヴィット!』などに出演するほか、ドラマ・舞台など俳優としても活躍の幅を広げている。
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