1981年に発売されたレトロゲーム「チクタクバンバン」が、遊びの幅を広げて令和に復活した。テレビゲームや動画、SNSなど刺激の強い娯楽に囲まれて育つ今の子どもたちに、昭和生まれのおもちゃは刺さるのか? 6歳から13歳までの子どもたちに実際に遊んでもらい、その反応をたしかめてみた。
○見た目は地味だけど…
「チクタクバンバン」は、プレイヤーが順番にパネルをスライドし、目覚まし時計が落ちたり進めなくなったりしないよう道を作っていくゲーム。復刻版では、時計をゴールまで導く遊び方に加え、回転する円形パネルも登場し、より多彩な展開が楽しめるようになっている。
正直に言うと、箱を開けた直後の第一印象は今どきのおもちゃとしてはやや地味だ。光るわけでも、人気のキャラクターがいるわけでもない。
ところが、筆者が説明書を確認している横で、子どもたちはすでに「とりあえず並べてみよ!」「これここじゃない?」とどんどん進んでいく。このわかりやすさも特徴のひとつで、最近は動画でルールや遊び方を説明する商品も多いなか、このおもちゃは直感的に遊び方が見えてくるのだ。
まずは、子どもたちに手を止めてもらいルールを説明。複数モードでは、1人ずつ順番にパネルを動かし、目覚まし時計の「チーン」という音が鳴ったら次の人に交代する。全員で時計をゴールまで導く協力モードから始めることにした。
シンプルなのに焦る…!
遊び方自体はとてもシンプル。パネルを動かし、道をつなげて、時計を進ませる。しかし、やってみると想像以上に頭を使う。
ただ目の前の1枚を動かせば済む話ではない。時計がどこへ進み、その先で道が切れないか、数手先まで見通さなければすぐに詰んでしまう。しかも時計の「チクタク」という音が、焦燥感を掻き立てるのだ。
実際に遊んでいた子どもたちも、「ちょっと待って、それ動かしたら行き止まり!」「早く早く!」「あーっ、落ちる!」と大騒ぎ。成功したときには「いけたー!」と全員で盛り上がりし、失敗しても「今のはあそこを先にやればよかった」とすぐに反省会が始まる。
慣れてきたところで、スライドができない丸パネルを追加して難易度アップ。高学年や中学生はこの制約が入った途端に目の色が変わり、「ここ固定なのキツい……」「でもこのほうが面白い」と、明らかに本気度が増した。一方で、低学年の子にはやや難しすぎたようで、ここで離脱してしまった。
ルールや盤面を調整しながら段階的に難易度を変えて遊べるのもこのおもちゃの特徴で、子どもからおじいちゃん、おばあちゃんまで一緒に楽しめるのがいいところだ。
○本領は“みんなで焦る”ところにある
なお、「チクタクバンバン」は1人でじっくり遊ぶこともできる。スタートとゴールの位置、パネルの並びによって毎回難しさが変わるため、1人でも繰り返し挑戦したくなる面白さも魅力だ。筆者も試したが、「次はもっと早くゴールしたい」と何度もやり直したくなった。
ただ、やはり本領が発揮されるのはやはり複数人で遊んだときだ。着実に進む時計に急かされながら、慌てたり良い手が出たりして場が沸く。失敗して目覚まし時計が横転するのも面白い。世代の違う子どもたちが同じ盤面を見て盛り上がれるのは、このゲームの大きな強みだろう。
派手な演出がなくても、自分の頭で考えて、自分の手で動かして、目の前の相手と一緒に盛り上がる。昭和も令和も、シンプルで面白い遊びに敵うものはないのかもしれない。











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