トータルゴルフフィットネス 管理栄養士の中島です。
ゴルファーの皆さん、『紫外線対策』していますか?
肌を焼かない様に長袖を着たり、帽子を被る方は多いかと思います。
では、『眼』の対策はどうでしょう。
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ゴルフは屋外にいる時間が長く、4~5時間紫外線によるダメージを受けるスポーツです。また紫外線のみならず、風や花粉、ほこりなどの影響も受けやすく、その分眼に加わる負担も大きいと言えます。ラウンド後にドライアイやゴロゴロとした異物感がある、しょぼしょぼする、など眼の違和感を感じたことのある方も多いのではないでしょうか。
まず物理的な防御として必要なのが、サングラスをかけることです。最近のスポーツ用サングラスは紫外線のカット効果に優れるとともに、普段と変わらない視認性を持ちます。また機能的なサングラスが増えており、アスリート用に表情を隠すミラーレンズや、水面の反射に強い偏光レンズを使用したものなど、軽量でフィット感の高いものが多く存在します。ゴルファーは年間を通してサングラスの着用が必須と言えます。
次に、身体の内側から眼を守る対策ができるのが食事です。
今回はそんな『天然のサングラス』こと『ルテイン』に焦点を当てます!
『ルテインとは』
ルテインは元々、人間の体内に存在します。主に眼の中でレンズの役割を担う水晶体に多く含まれ、強力な抗酸化作用を持つことが特徴です。しかし、加齢に伴って減少することが分かっており、白内障や加齢黄斑変性症等の目の病気を促します。また病気まで至らずとも、紫外線の光刺激は眼にダメージを与えます。
『ゴルフとルテイン』
ゴルフのパフォーマンスにおいて必要とされる眼の役割は、単に眼が『見える』ことだけではありません。スポーツを極めようとすればする程、眼から入ってくる情報の精度が高いこと重要です。ものの位置や向き、大きさなど、これらの視覚的認知能力と呼ばれるより高度な『視力』が必要です。
ルテインと視覚的認知能力を調べた研究があります。
ルテインと、同様の働きを担うゼアキサンチンという成分、2種類の成分を用いた実験です。これらを多く摂取した参加者と、少ない摂取の参加者とを比較しました。摂取量2,000μgで境界を引いたところ、平均スコア・最大スコアともに、摂取量の多いグループの方が、視覚的認知能力が高かったのです(※1)。
2,000μg=2mgに換算することができます。ほうれん草であれば60g程度(ほうれん草1束=200g)ですが、プルーンでは約40個、アボカドも約7個必要です。
毎日の食事でほうれん草が食べられると理想ですが、遠征の多いゴルファーにとっては難しいでしょう。間食を上手に使うとともに、サプリメントも検討すべきと言えます。
ルテインを含む食材
ルテインは主に野菜や果物に豊富に含まれます。具体的には、先述したほうれん草やブロッコリー、ケール、アボカド、パプリカ、プルーン等に豊富に含まれます。
またルテインは脂溶性の成分であることから、油と一緒に摂ることで吸収率がアップします。まずは食材と栄養素を結びつけて選べる様になることが重要ですが、食べ方や調理法にも気をつけられると良いですね。
それぞれの栄養素における目標値には個人差があり、個々の目標や身体の状態によって適正な値は変化します。
引き続き様々な観点から、ゴルファーの為の栄養学についてご紹介させていただきます!
※1:Karen M.Beathard, Nicos Georghiades, Jenna B.Goulart, Aaron J.Riviere, Caroline Sullivan, Melanie Mascarro, Steven E. Riechman 「The impact of nutrition on visual cognitive performance in the nutrition, vision, and cognition in sport study」 〔Front. Nutr.,23 Jun 2023.Volume10:1208890〕
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[文:トータルゴルフフィットネス – ゴルファーのための会員制フィットネスクラブ]
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。
中島 遥
管理栄養士 パーソナルトレーナー
長野県出身。神奈川県立保健福祉大学保健福祉学部栄養学科にて管理栄養士、栄養教諭の資格を取得。卒業後は小学校で管理栄養士として働きながら、日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナーの資格を取得。
現在、トータルゴルフフィットネスでは、「食事と運動」両方の面からお客様の望む身体作り、パフォーマンス向上に貢献できるよう努めている。