日本がケニアに完勝。古賀は現役最後の試合となるのか(C)Getty Images

 パリ五輪の女子バレーは1次リーグ第3戦が8月3日に行われ、世界ランク7位の日本は、同20位のケニアと対戦。

セットカウント3-0で勝利を収めた。

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 負けられない日本は第1セットから試合を優位に進める。序盤は8-1とリードを大きく広げ、今回の五輪を最後に現役引退を決めているキャプテンの古賀紗理那がスパイクを決めて15点目を入れると、終盤は、この日家族も観戦に訪れているという宮部藍梨が決めて25-15で先取した。

 第2セットはケニアの粘りで接戦となる。先に2点を先制されると、古賀がライトからのバックアタックや荒木彩花のスパイクなどで同点に追いつく。一時逆転でリードを奪うが、ケニアも中盤に同点に追いつく。しかし、古賀がレシーブを拾って懸命なプレーを見せると、終盤に20-18と2点差にリードを広げ、25-22の連取に成功した。

 第3セットも優位に試合を進めた日本。2点を先にリードし、リベロの小島満菜美のレシーブで、石川真佑が決める攻撃など、大きくリードを広げていく。山田二千華も高さを生かしてブロックでケニアの攻撃を封じ、決勝トーナメント進出へストレート勝ちが絶対条件の中でそれぞれが躍動した。最後までケニアを圧倒し、このセットを25-12で奪い、3-0で完勝した。

 試合後は古賀がコートで号泣する姿があった。

古賀は『フジテレビ』内で放送された試合後のインタビューで「今日勝って最後かもしれないし、最後じゃないかもしれないというところで、みんなで気持ち立て直して勝つことができて良かった」と振り返った。
 
 さらに「きょうはキャプテンとか考えずに、バレーボールが大好きな古賀紗理那として戦いました」と話し、開幕から2連敗を喫して「本当に厳しい戦いが続いてチームとしてもきつかった」と、大きな重圧とも戦ってきたことを明かした。

 決勝トーナメント進出へは、世界ランク19位のフランスが同6位の米国を完勝することが必須。条件が厳しい中、「最後かもしれないし、最後じゃないかもしれない」という言葉が印象的だった背番号「3」。この日、最後まで全力を尽くして戦った姿は、日本のファンに大きな感動を与えたに違いない。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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