今回は、にきびについてです。

東洋医学的には、「血」の状態が良くないと、にきびができると考えています。

臓腑で考えた場合は、「肝」「腎」「大腸」のかかわりが強いと考えています。

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若年者のにきびは、病的では無いですが、「血熱」がその大きな原因の一つと考えています。つまり、うまく熱を取り除く事ができれば、「血熱」による、にきびであれば、快方に向かうということになります。

一定の年齢以上になってからのにきびは、その原因が多彩です。少し前に臨床でよく見かけたのは、肉の食べ過ぎと甘い物の取り過ぎによるものです。

ちょっと注意しておきますが、肉を食べたらニキビになる訳では無くて、その人の、その時の体調に対して、肉が過剰に多くなっていて、にきびになっているのがよくあった、ということです。


肉は極陽性で、過剰に摂取しすぎると、身体が一時的に陽性に急激に傾きます。そうすると、身体は陰性の物を欲するので、甘い物やお酒を摂りたくなることが多いです。そこで、甘い物やお酒も摂ってしまって、にきびができていることが多かったです。

この場合の治療や取り組みは、食べ物を改善することと、多くは「腎」がおかしくなっていることが多いので、「腎」に対して治療や調節をしてゆきます。

他にも、飲食全体として「陰性」の物を多く取り過ぎていることも比較的多く、この場合は「陰性」のものを控えて、「陽性」の物をなるべく摂るようにします。当院ではよく、「毎日味噌汁を飲んでください」と話します。


実際の臨床では、こんなに単純ではない状況も多く、簡単には解消されないことも少なくないです。

顔面の清潔さを保ったり、ある種の雑菌を抑えるような治療をしたりすることも、当然大事ですが、それだけでは解消されないことも多いので、いろいろな取り組みの一つとして、東洋医学的に考えることも良いと思います。

ちなみに、できものには、その部位に鍼をすると早く治る傾向があります。しかし、できものなら、状況を把握せずに、何でも鍼をしてよいとは思いませんので、ちゃんと相談しながら治療しましょう。

[文:蓬松(ほうしょう)鍼灸治療院]

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