MLB移籍を1年後に控える中、村上への関心が高まっている。(C)Getty Images

 今季終了後のメジャー移籍の意向を公にする和製大砲をめぐる米メディアの報道は早くもヒートアップしている。

 渦中の身となっているのは、ヤクルトの村上宗隆だ。すでに公の場で「来年はアメリカに挑戦することを自分の中では決めています」と公言。以前から移籍を渇望してきたメジャーリーグへの挑戦を隠そうとはしていない。

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 22年に三冠王となった怪物スラッガーだけに、その動静は早くも米メディアの垂涎の的。連日のようにありとあらゆる情報が飛び交い、レギュラーシーズン開幕を前に早々と娯楽は尽きなくなっている。

 そんな中、ドジャース専門メディア『Dodgers Nation』のダグ・マケイン記者は、現地時間3月6日に「私は何人かのNPB関係者と話をしたが、彼らは彼(村上)が間違いなく西海岸でプレーしたいと言っていた」と断言。その上で「西海岸でのプレーを希望しているが、西海岸のチームと東海岸の1チーム、つまりヤンキースとの戦いになるだろう」と水面下で進む争奪戦の模様を解説した。

 さらにマケイン記者は「彼は西海岸にいることも望んでいるが、今は間違いなくニューヨーク・ヤンキースと契約するつもりだ。もしも、今すぐに行く先を選ばなければならないとしたら、ドジャースではなくヤンキースが最有力候補だ」と強調。“贔屓球団”ではなく、東海岸の雄に行く可能性を示唆した。

 無論、現時点で具体的な情報は出ておらず、マケイン記者の見解も憶測にすぎない。ただ、たしかにヤンキースにとって村上は補強ポイントと合致する。

 というのも、ヤンキースは今オフに37歳の一塁手ポール・ゴールドシュミットを獲得してはいるが、契約年数はわずかに1年。現況ままなら来オフに村上がプレーできるポジションが空くのだ。

 一方でドジャースは一塁にはフレディ・フリーマンが、そしてDHにも大谷翔平が君臨。三塁手にもマックス・マンシーらタレントが揃う状況があるため、村上のポジションが確約されるかは不透明な情勢ではある。

 そうした編成事情をふまえて、マケイン記者は「ヤンキースに明確なフィット感があり、より理にかなっているかもしれない」とも指摘。改めて、期待の日本人スラッガーがピンストライプのユニホームに袖を通す可能性を示唆した。

 もっとも、村上を巡って米メディアはドジャースとヤンキースのほかに、カブス、メッツ、フィリーズによる獲得の可能性を報道。いわゆる候補は枚挙に暇がない状況だ。

 果たして、日本のキング争奪戦はいかなる決着を見るのか。それこそ今季の村上が残す成績次第では、現地メディアの報道もより加熱していきそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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