中田にとっても今季は勝負をかける年となる(C)TakamotoTOKUHARA/CoCoKARAnext

 いよいよ28日の開幕戦まで残り3週間を切った。今週末はMLBドジャース、カブスと巨人、阪神とのプレシーズンマッチが行われるなど、日米ともに開幕へのムードが高まってきている。

【今年が正念場】『期待しているけど…今年ダメならそのまま引退も』実力は十分なのに今年が正念場な選手を語る!!

 そんな中でひそかに注目を集めているのは、今季いよいよ正念場を迎えそうな選手の存在にもある。輝かしいキャリアを重ねながら、思うように成績を残せずもがく選手たちに対して、球界内からも考察の声があがっている。

 現役時代は大洋(現DeNA)で活躍、引退後は日本代表コーチを務め、現在は野球解説者として活躍する高木豊氏は10日に自身のYouTubeチャンネルに「【今年が正念場】『期待しているけど…今年ダメならそのまま引退も』実力は十分なのに今年が正念場な選手を語る!!」と題した動画を更新。今季が正念場、一層の奮起が求められる選手について語っている。

 動画の冒頭では該当の選手たちに頑張ってほしいというエールを込めながらとしながら、まず取り上げたのはヤクルトの塩見泰隆だった。

 ヤクルトが日本一に輝いた際のリードオフマン。一度打ち出したら止まらない安打製造機も、昨年はプレー中の負傷で左ひざ前十字じん帯損傷の大けがを負った。

 身体能力の高さを誰もが認めながら、コンディション不良が続いていることで、今季再び故障、怪我の再発などあれば「(チームとしても)もう待てないと思う」と若手に切り替える可能性もあるとした。

 塩見の魅力に関して、高木氏も「能力的に抜群の1番バッター」と高く評価。「(チームを)引っ張る力というのは違う、それ行くぞ、先頭ぶっちぎって走る」とリードオフマンとして圧倒的な存在感を示すとした。

 また同チームの山田哲人に関してもチームの顔と認めながら、「体が戻らない限り、いつまでも待ってられないわ」と厳しい見方を示した。

 トリプルスリー男として知られる山田も今季はプロ15年目、33歳シーズンを迎える。

近年は不調も目立ち、昨季も下半身のコンディション不良で2度の離脱とファンを心配させている。

 高木氏も山田に関しては「ヤクルトの顔だし、頑張ってもらいたいけど、哲人らしい成績じゃないよな」と言及。昨季は110試合に出場、打率.226、14本塁打、39打点。チームリーダーとして奮起を促した。

 そして中日においては今季が契約最終年となる中田翔をピックアップ。

 昨年、立浪和義前監督に低迷する打線の切り札として招かれ、開幕4番に抜擢された。ただシーズンにおいては、足、腰など度重なる故障に悩まされるなど2024シーズンは62試合に出場、打率.217、4本塁打、21打点と大きく期待を裏切った。

 高木氏も「話してる現時点では、ポジションがないような状態だしね」とコメント。

 今季のチームでは中田とポジションが重なる一塁を長打力が期待されるジェイソン・ボスラーなど助っ人勢が守る可能性も出ている。

 中田のオープン戦成績はここまで4試合に出場、8打数1安打、打率.125、0本塁打、1打点。

 高木氏も今季がプロ18年目、36歳シーズンとなる中田に関して「彼の本来の勝負強さが消えてしまっているし、もう1度取り戻してもらいたい」とエール。パ・リーグ時代に3度の打点王に輝いた本来の打席での勝負強さを見たいとした。

 「このまま終わったんじゃ男として下がるし」としながら、中田は今季が2年契約の最終年ともなることで、「でないと、もう引退になっちゃうからね」と何においても結果が求められるとした。

 動画内では他球団の正念場を迎える選手についても触れている。

 まもなく始まる2025シーズンでは、果たしてどんな姿を見せるのか。プロ人生の生き残りを賭けたもう一つの戦いの行方、各選手たちのパフォーマンスに注目が集まりそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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