大谷の投手復帰にはチームとしても万全を期したいようだ(C)Getty Images

 2025年シーズンのドジャースにおいて、大きな見どころとなっていた大谷翔平の“二刀流”復帰は先送りとなった。今月に入り、大谷の投手復帰に向けた投球練習の中断したことを、デーブ・ロバーツ監督が明かしている。

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 今後、開幕シリーズを戦う日本遠征から戻った後より、ブルペンでのピッチングが再開されるとも伝えられるものの、ロバーツ監督やマーク・プライアーコーチら首脳陣は、大谷のコンディションを考慮した上での決断であるとして、明確なスケジュールは未定となっている。

 だが、あくまでも今シーズン中における、大谷の投打での公式戦出場の青写真が崩れていないことは間違いないようだ。大谷の今後について、プライアーコーチが語ったコメントを、米メディア『Chicago Tribune』の中でも紹介されている。

「二刀流の選手をどう扱うかという明確なテンプレートやロードマップはないし、実際にこうしたケースを経験したこともほとんどない。だからこそ、彼の感覚を重視しながら進めている。彼は左肩の手術からの回復過程にあり、チームは全体的な負担管理を考慮している」

 大谷の本格的な投球再開に向け、プライアーコーチはその様に述べており、さらに開幕ゲームが近づいていることで、「今のところ、DHとしての準備を優先する方向に少しシフトしている」として、打者に専念させることが適切であると判断したという。

 また記事内では、昨年の秋、レギュラーシーズン終盤にもドジャース首脳陣は大谷の投球再開へ向けたピッチング練習を中断しており、今回と同様の判断を行っていたとも振り返っている。あくまでも、今後の大谷の投手復帰が前提であると強調する。加えて、プライアーコーチによる、「オオタニのケースは非常に特殊で、考慮すべき要素が多い。そのため、柔軟な発想を持ちつつ、慎重に最善のアプローチを取ることが重要だ。大切なのは、オオタニ自身が納得できる形で進めていくことだ」とこの先のプランについて語ったコメントも掲載。

 プライアーコーチは他にも、背番号17の先発ローテーションでの位置付けについて、「彼の起用法は通常の先発ピッチャーとは異なる。

おそらく週1回の登板ペースになるだろうし、シーズンの適切なタイミングで最大限のパフォーマンスを発揮できるように準備するのが重要だ」とも明かしている。

 どうやら「投手・大谷」の姿を目にするまで、もうしばらくの時間が必要となるようだ。だがプライアーコーチの言葉からも、最大限の配慮の上、大谷をマウンドに送る計画であることも明らかだ。再び、投打でファンを沸かせる日本人スターのパフォーマンスを楽しみに待ちたい。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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