プロ野球の西武ライオンズが、自慢の強力打線で連覇を果たした。
優勝を決めた24日の時点で、本塁打はリーグトップ山川43本を筆頭に中村30本、外崎26本、森23本、秋山20本。
まさに歴史に残る強力打線だが、残念なことに、西武打線を象徴するニックネーム(愛称)はまだ定着するに至っていない。西鉄時代から名残のある「山賊打線」というところもあれば、辻監督が命名した「獅子おどし打線」を使うメディアもあり、複数候補が割れてしまっているためだ。
その名前を聞くだけでワクワクした「●●打線」は、ファンの間で定着するかどうかがポイントになる。
◆阪神「新ダイナマイト打線」
1946年、藤村富美男や別当薫など破壊力抜群の攻撃陣に「ダイナマイト」と名付けられたのが、日本初の打線ネーミングといわれる。阪神が強力打線のたびに用いられてきたが、伝説のバース、掛布、岡田のバックスクリーン3連発に代表される1985年は「新ダイナマイト打線」と呼ばれた。
【1985年の主な先発オーダー】
1、真弓明信
2、北村照文
3、バース
4、掛布雅之
5、岡田彰布
6、佐野仙好
7、平田勝男
8、木戸克彦
9、(投手)
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◆横浜「マシンガン打線」
38年ぶり2度目の優勝を果たした1998年の横浜打線は連打が得意で、1発よりもミート中心の中距離打者が打ち出したら止まらず、ビッグイニングを作ることから「マシンガン打線」と名付けられた。権藤監督が「犠打で簡単にアウトをやるのはもったいない」とバントをほとんどさせなかった。
【1998年の主な先発オーダー】
1、石井琢朗
2、波留敏夫
3、鈴木尚典
4、ロバート・ローズ
5、駒田徳広
6、佐伯貴弘
7、谷繁元信
8、進藤達哉
9、(投手)
◆巨人「ミレニアム打線」
西暦2000年が「ミレニアム(千年紀)」と呼ばれていたことにちなんで、長嶋監督が命名。球団初の200本塁打超えを果たし、ミレニアム優勝を飾った。
【2000年の主な先発オーダー】
1、仁志敏久
2、清水隆行
3、高橋由伸
4、松井秀喜
5、清原和博
6、江藤智
7、二岡智宏
8、村田真一
9、(投手)
◆近鉄「いてまえ打線」
大阪弁の「やっちまえ」を意味する「いてまえ」の言葉は、近鉄応援団でも使われており、雰囲気と地域性を同時に表していた。とくに、リーグ最低防御率を補う豪快な攻撃野球で快進撃を見せた2001年は、北川博敏が代打逆転サヨナラ満塁本塁打で優勝を決めた場面は有名。
【2001年の主な先発オーダー】
1、大村直之
2、水口栄二
3、タフィ・ローズ
4、中村紀洋
5、礒部公一
6、吉岡雄二
7、川口憲史
8、ギルバート
9、的山哲也
その他の主な打線愛称
◆松竹「水爆打線」
(1950年ごろ。小鶴誠、岩本義行、別当薫、金山次郎)
◆西鉄「流線型打線」
(1950年代。中西太、豊田泰光、大下弘、関口清治)
◆南海「400フィート打線」
(1950~60年代。野村克也、広瀬叔功、小池謙司、ハドリ)
◆大毎「ミサイル打線」
(1960~70年代。
◆大洋「メガトン打線」
(1960~70年代。桑田武、クレス、重松省三、長田幸雄)
◆オリックス「ブルーサンダー打線」
(1980~90年代。イチロー、門田博光、ブーマー、松永浩美)
◆日本ハム「ビッグバン打線」
(1990~2000年代。ウィルソン、田中幸雄、片岡篤史、小笠原道大)
◆ダイエー「ダイハード打線」
(1990~2000年代。松中信彦、井口資仁、小久保裕紀、城島健司)
◆ロッテ「マリンガン打線」
(2005年。西岡剛、福浦和也、サブロー、里崎智也、今江敏晃)
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[文/構成:ココカラネクスト編集部]