小学生のころから美少女レーサーとして注目されてきたJuju(野田樹潤=のだ・じゅじゅ、15)が無事に海外レース2年目のシーズンを振り出した。

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デンマークF4に再参戦することになったJuju(NODAレーシングコンサルタンツ提供)

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 本来であれば、今年は米ジュニアフォーミュラシリーズの「アメリカ(US)F4選手権」にフル参戦するはずだったが、3月末の開幕戦の予選直前に出走を取りやめ、別のシリーズに参戦することを模索する方針に転換。

1カ月近くの短い準備期間ながら昨年6月に公式レースデビューを飾ったデンマークF4に再参戦することになった。5月15、16日に開催される開幕戦から全7大会21レースにフルエントリーする。

 「最初にアメリカでの参戦を見送る決断したことで皆さまに多大なご心配をおかけしたことをおわびします。残念で悔しい決断でしたが、USF4のロードアトランタ開幕戦の公式走行をトップタイムでコースレコードを記録できたことは自信になりましたし、良くも悪くもこの経験は今後に生かされると信じています」と所属事務所を通じてコメントした。

 日本で普通自動車運転免許を取れるのは18歳から。本来は自動車免許を所持していないとレースのライセンスが発給されないが、日本自動車連盟の資格登録規定で一定の要件を満たせば、運転免許がない16歳以上、18歳未満でも「限定Aライセンス」を取得し、指定のカテゴリーに参戦できる。

 ただし、Jujuはまだ16歳に達しておらず、日本国内の公式レースには出場できない。そこで目を向けたのが海外だ。14歳からレースに出られるシリーズがあり、昨季はデンマークF4に参戦。新型コロナウイルス禍で開催が危ぶまれたが、レースデビューを果たし、初戦で初優勝。最終的に3大会9戦しか開催されず、通算1勝、ランキングも6位でシーズンを終えた。今季の開幕戦で急きょ参戦を取りやめたアメリカF4も15歳で参戦が可能なカテゴリーだ。

日本人美少女レーサー・Juju「F1で優勝するのが目標」

2017年にフォーミュラE香港大会を訪れたJuju(左)。父の野田英樹さんと一緒に記念撮影


 父は元F1ドライバーで米国、欧州でのレース経験もある野田英樹さん。3歳でゴーカートを始めさせるなど幼少期からレースの英才教育を施し、独自の方法でフォーミュラカーの走りを習得させた。Jujuが小学生の高学年になると岡山国際サーキットでF3車両などを使ってサーキットで練習走行を重ねた。模擬レースという建て付けで主要レースの前座として同サーキットで開催されたレース形式の走行イベント「フォーミュラU17チャレンジカップ」では出場した11大会全てをトップでゴールした。

 女性ドライバーの育成も世界的に盛んになっている。

欧州では女性選手だけによるフォーミュラカー選手権「Wシリーズ」が2019年に発足。日本でもルマン24時間ウイナーの関谷正徳氏が立ち上げた競争女子選手権が続いており、フランスF3やルマンへの参戦経験もある井原慶子氏もオーナーチームを結成して女性選手の育成を手掛けている。

 スポーツは男女が分かれていることが多いが、モータースポーツの世界はレースやラリー競技をはじめ、男女混走が基本。男性に女性が挑むという構図となるが、わずかながら女性が勝利した例もある。

 世界ラリー選手権ではミッシェル・ムートン(フランス)が1980年代に4勝を挙げ、世界一過酷な自動車競技と呼ばれるダカール・ラリーでもユタ・クラインシュミット(ドイツ)が2001年に総合優勝。米インディカーではダニカ・パトリック(米国)が2008年のインディジャパン(栃木・ツインリンクもてぎ)で自身唯一となる優勝を飾った。


 フォーミュラカーの最高峰・F1世界選手権はどうか。過去に5人がエントリーし、最高位は1975年のスペインGPでレラ・ロンバルディ(イタリア)がマークした6位。最後にエントリーしたのは92年のジョバンナ・アマティ(イタリア)。以降はフリー走行だけに出走した選手はいるものの、28年にわたって女性F1ドライバー不在が続いている。

 Jujuは小学生のころに「F1で優勝するのが目標。(電動車の)フォーミュラEにも出てみたい」と語ったことがある。

今後は海外でさらにもまれて、どれだけ腕を上げることができるか。行く末が非常に楽しみだ。

[文/中日スポーツ・鶴田真也]

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