女性が出産後に最も気になる体型の変化。特に体重が落ちないことで悩む人も多いようです。
子どもが自慢したくなるような健康的でキレイなママを目指しましょう。
努力して妊娠前の服が入るようになったけれど、なんだか元気が出ない…。それでは、産後ダイエットの成功とは言い切れません。過度なトレーニングや食事制限をして、体重を落とすのはNG!
健康とキレイを叶えるRIZAP流・産後ダイエットを教えます。
妊娠中に女性が太るワケ

出産時の赤ちゃんは重さが約3kg。羊水や胎盤、大きくなった子宮や増えた血液を加えると、出産までに約7~8kg増えるのは当然です。でも実際は、それ以上に太っているママが多いのではないでしょうか?その理由は、主に3つ考えられます。
皮下脂肪が増える
妊娠中、女性の体はおなかの赤ちゃんを守るため、ホルモンバランスの影響で脂肪を蓄えやすくなっています。加えて、つわりが終わるころから食欲が増し、普段以上に食べてしまったり、食の好みが変わって妊娠前はあまり口にしなかった甘いものや油っこいものが無性に食べたくなったりして、ますます脂肪を蓄えやすくなります。
基礎代謝の低下
妊娠中は、おなかが大きくなるにつれて動きづらくなるため、どうしても体を動かす頻度が減ってしまいます。また、切迫流産や切迫早産などで安静が必要な場合、動けないことも。こうした運動不足によって筋肉量が少なくなると、筋肉で行われていた基礎代謝が落ち、1日に消費できるカロリーがどんどん減ってしまいます。
骨盤のゆがみ
妊娠中、骨盤をつなぐ靭帯は、リラキシンというホルモンの影響を受けてゆるんでいきます。
骨盤がゆがむと、骨盤の上にある内臓が本来の位置よりも下に落ち、内臓機能の低下を招きます。これが、基礎代謝が下がることへとつながります。
また、骨盤のゆがみは体全体のバランスのゆがみでもあり、下半身に余計な脂肪をつきやすくします。
産後ダイエットに効果的な食事法

無理なくキレイに体重を落とすには、なんといっても母乳を出すことがいちばんです!母乳のために良い食事をすることは、赤ちゃんの成長にも、ママのダイエットにもつながります。
産後におすすめするのは、主に「食物繊維」と「たんぱく質」を多めにとる食事法です。ぜひ産後、退院したらすぐに取り入れてみましょう。
たんぱく質
たんぱく質を多めにとると、筋肉量を維持することができ、太りにくい体にすることができます。また、たんぱく質は産後の体の回復に必要な栄養素でもあります。産後は貧血になりやすいので、肉も魚も赤身を選びましょう。
食物繊維
食物繊維を多く含む野菜や海藻類を食べることで、満腹感が出て、食べすぎを防げます。また、緑色の濃い野菜を積極的にとると、血液をつくるのに不可欠な「葉酸」もとれます。母乳は血液からできているので、血液を増やすことはとても重要です。
授乳中は、食物繊維とたんぱく質以外の栄養素もバランスよくとりましょう。
糖質
授乳中は減らさず、必要量をとりましょう。低糖質の食事法に変えるのは、卒乳をしてからでOKです。
脂質
細胞膜や血液の構成成分です。とりすぎは太る原因になりますが、とらなさすぎもダメ。DHAを多く含む、さばなどの青魚からとるのがおすすめです。
ビタミン
ビタミンCには、母乳の分泌量を増やす働きがあります。
ミネラル
授乳中に積極的にとりたいのは、カリウムと鉄です。
子育てのすき間時間に!産後トレーニング

産後、子宮が回復するには1カ月半かかるといわれ、この時期に何も対策をしないでいると、いつまでも内臓が下がったままで下腹がぽっこり、おしりも広がったままになってしまいます。とはいえ、産後すぐのママは、まだ体が回復していない状態…。いきなりハードなトレーニングをすると、体に負担がかかってしまいます。産後すぐから2カ月くらいまでは、妊娠・出産でゆるんだ骨盤や骨盤底筋群を元に戻すことに集中し、段階を踏んでヒップやウエストを締めるトレーニングへと進んでいきましょう。(※注意:始める前に、必ず医師の許可を取ってください)
骨盤のゆがみを正す

ペットボトルでストレッチ
椅子に浅く座り、太ももの間に500mlのペットボトルを挟みます。

もも上げストレッチ
左側を下にして横向きに寝て、左手で頭を支えます。肩、腰、ひざが一直線になるよう、体をまっすぐにします。
↓
ひざを90度に曲げ、太ももをゆっくり上げ下げします。反対側も同様に行います。
骨盤底筋群を鍛える

タオル引き上げストレッチ
丸めたフェイスタオルを置いたいすの上に浅く座ります。足を腰幅に開いて背筋を伸ばし、肛門でフェイスタオルを引き上げるように挟んで3秒キープ。その後、5秒休みます。これを無理のない範囲で、15~20回程度くり返します。
※ポイント:力を入れるのは、肛門から膣のあたりです。

あお向けストレッチ
あお向けになり、足を肩幅に開いて、両ひざを立てます。体の力を抜いておなかに手をあて、腹筋に力が入っていないことを確かめながら、肛門と膣をゆっくりと締めます。無理のない範囲で、15~20回程度を目安に行いましょう。
産後は自分史上、最高にキレイになるチャンス!

「産後ダイエットって、大変そう…」と不安を感じている人も多いはず。だけど実は、産後は自分史上、最高にキレイになれるチャンスなんです。
赤ちゃんが生まれた後の骨盤は、マックスでゆるんでいる状態だからこそ、逆に引き締めやすそうですよね。妊娠前よりもくびれたウエストとキュッと上がったヒップを目指すことも可能だそうです!ぜひ、楽しみながら産後のダイエットにトライしてくださいね。
[文:HOWZAP 【ハウザップ】 ライザップが運営するボディメイク情報マガジン)]
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。