常勝軍団の将はタフだった。巨人・原辰徳監督(63)は移動日となった13日、残り32試合と終盤にさしかかり、阪神、ヤクルトとの3つどもえの優勝争いが続くことに「面白くなってきたじゃん」とニヤリ。

9月に入ってからは6連敗を含む、ここまで2勝と急失速。それでも百戦錬磨の戦いをくぐりぬけてきたとあって、まだまだ続くし烈な優勝争い、一歩も引くつもりはない。

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 奮起を促したのは打線だった。チームは12日の広島戦(マツダ)で捕手・小林の今季1号が飛び出し、何とか連敗は6でストップしたものの、貧打線は変わらず。

「勝ったとはいえ、(広島戦は)2点しか取ってないから。しかも、主力がガーン、ガーンってのじゃないんだから。

結果はね、勝てたけどやっぱり内情はね、もうちょっと中心選手がやらないと」とキッパリ。

 「サカ・マル・オカ」で知られる、坂本、丸、岡本の主軸3人に豪快な一発を含め、打棒復活を期待する。

 中でも状態が深刻なのは丸だ。引き分けに持ち込んだ9日のDeNA戦(横浜)では、9回に26打席ぶりの安打をマーク、これが同点となる適時打となり、目にうっすらと涙を浮かべる場面もあった。原監督も「3打席に1回ぐらい、こういう打撃をしてくれれば」と翌10日の中日戦(東京ドーム)で「6番・中堅」としてスタメンに戻すも、4打数無安打に終わり、その後は途中出場が続いている。とうとう12日の広島戦では代打としても機会を与えられず、終盤の守備固めとして起用された。

 丸について原監督は「丸が守備固めで使われてるようじゃ話にならない。しかし、それはしょうがない。ワンチームでね」とみんなでカバーしていく姿勢を見せながら、丸本人については「やってくれるだろう、やってくれるだろうでシーズン終わっちゃうぜ」とゲキを飛ばすことも忘れなかった。

 今季は5年契約の3年目にあたる。4億5000万円(年俸は推定)と高い年俸をもらいながら「守備固め」では風当りもきつくなるばかり。働く場所が与えられている内に立ち直ってほしいと願う。

背番号8の継承者でもある丸への厳しい言葉は愛情の裏返しだった。再生は果たされるのか、丸の意地に期待だ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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