ペナントレースもいよいよ終盤。阪神と激しい優勝争いを繰り広げるヤクルトでリリーフ陣が奮闘している。

中でも存在感を発揮しているのは、「8回の男」として知られるプロ3年目の清水昇投手(24)だ。ここまで62試合に登板し、リーグトップの45ホールドをマーク(6日現在)。抑えのマクガフと共に勝利の方程式の一角を務める。

・今すぐ読みたい→
全員プロの指導者 「ヤクルトの95年ドラフト4人衆」が凄すぎる https://cocokara-next.com/athlete_celeb/1995-swallows-draft-players/



 
 プロ2年目の昨季は52試合に登板し、30ホールドをマークし、最優秀中継ぎ賞を獲得。ブレイクの背景にはブルペンをたばねる石井弘寿一軍投手コーチの手腕も大きいという。

 「石井コーチは昨年ソフトバンクを引退した五十嵐亮太氏と共に現役時代は右と左の剛腕セットアッパーとしてロケットボーイズを結成。

最速155キロの直球とキレのあるスライダーで三振の山を築いたことは今でもヤクルトファンの間で語り草になっています。またメジャー志向が強く、球団にも一時は認められながら、最後は故障で夢をあきらめざるをえなかった悲運のヒーローとしても有名。自身が登板過多で肩を痛めたことから、リリーフ陣のコンディション管理には細心の注意を払っており、今季のチームの躍進を陰で支えています」(球界関係者)

 1日からの広島3連戦では清水、マクガフの「勝利の方程式」を温存。一方、チームにとってはここにきて、先発ローテーションも務めた田口、スアレスらが後ろに回り、安定した力を発揮していることも大きい。「不調で守護神から配置転換となった石山も、ここにきて調子を持ち直している。いわば、2パターンの勝利の方程式を形成できており、ここから負けられない戦いが続く中、たとえ先発が早期降板しても後ろが厚いため、思い切った投手起用もできる」(同)。


 近年のヤクルトは打高投低と投手陣の整備が大きな課題とされてきた。大きな補強もなく、自力でここまできたのは高津監督始め、担当コーチが力を合わせてブルペン整備に励んだたまものだった。週末は本拠地神宮に2位・阪神を迎える。いよいよ優勝争いもクライマックス、盤石の布陣を整えたヤクルト投手陣に死角はない。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]