最終戦で8位入賞を果たしたアルファタウリの角田 ⓒRedBull Content Pool

 アルファタウリの角田裕毅が11月26日に行われたF1最終戦アブダビGPで今季ベストタイの8位入賞を果たした。ライバルチームがピットストップ2回の戦略を採るなかでワンストップ作戦を敢行。

一時は5周にわたってトップを走行し、レース中に最も活躍した選手を選ぶファン投票の「ドライバー・オブ・ザ・デー」も初受賞した。

【画像】アルファタウリの角田裕毅の走り

「ドライバー・オブ・ザ・デーに投票してくれた皆さんに感謝します」と角田は喜びつつ「厳しいレースだった。一時はトップ6以内で終わることができると思っていたが、うまくいかなかった。ただ、ワンストップ戦略を試したことを後悔していない。全力を尽くしたので満足している」と振り返った。

 パドックではアルファタウリも2回のピットストップで臨めば、もっと上位でフィニッシュできた可能性があったのでは、と残念がる声はあった。

確かに今季はレース戦略がかみあわずに順位は下げたグランプリもあった。今回も終盤に追い上げてきたメルセデスのルイス・ハミルトンとのバトルを制し、8位を確保したものの、レース中盤以降は我慢の走りを強いられた。

 参戦3年目の今季は前半戦のマシンの戦闘力不足もたたって22戦中入賞は6回。シリーズランキングも14位に終わった。それでも終盤5戦で3度のシングルフィニッシュ。一時は最下位だったチームのコンストラクターズランキングを最終的には8位まで盛り返し、ドライバーとしての評価を高めた。

 海外メディアによると今季で退任するアルファタウリのフランツ・トスト代表は「純粋にドライビングの能力では文句なくトップクラスにある。実力を発揮してもらえるよう、いいマシンをできるだけ早く用意したいと考える」とコメントした。

 角田についてもレッドブル昇格を望む声が持ち上がっており、英モータースポーツニュースメディアのクラッシュネットが「角田が2025年のレッドブルから見過ごされるべきではないことを示した」と評価した。

 レッドブル陣営はトップチームのレッドブルに、若手育成も担うジュニアチームのアルファタウリ(旧トロロッソ)の2チーム体制。過去にはシーズン途中での「人事異動」が頻発したこともある。現チャンピオンのマックス・フェルスタッペンも参戦2年目だった2016年の第5戦スペインGP直前にトロロッソからレッドブルに昇格。

19年には現アルピーヌのピエール・ガスリーがトロロッソに降格し、現ウィリアムズのアレックス・アルボンと入れ替わったこともあった。

 レッドブルのセカンドドライバーを担うセルジオ・ペレスは今季も苦戦したレースがあり、来季中に「人事異動」が発令されてもおかしくない。可能性は極端に低いものの、来季の開幕前にその英断が下されることだってあり得る。

 角田が1年目の時も最終戦アブダビGPで4位入賞を果たし、株を大いに上げた。今年もシーズン最後に高いポテンシャルを印象づけ、追い風のままオフシーズンに突入することはできた。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]