NEWSの加藤シゲアキが23日、都内で行われた『1と0と加藤シゲアキ』刊行記念イベントに出席。作家生活10周年を迎え、今までを振り返るとともに今後の展望を語った。
【写真】加藤シゲアキ、トークショーで笑顔
本作は作家生活10周年となる加藤が企画・責任編集を務めるスペシャルブック。2.5万字の超ロングインタビューや、クリエイターとの対談、作家生活10周年記念企画、8名の作家陣が「渋谷と〇〇」を共通のテーマとして短編、詩、俳句を描き下ろした競作などが収録されている。また、加藤が原作・脚本・監督・主演を務めたショートフィルム『渋谷と1と0と』も制作し、その原作短編や脚本、撮影現場レポートなども収録した。
プロジェクトは約1年前から動き出しており、当初は3月頃の発売予定だったという本作。加藤は「内容がどんどん膨らんでいったので、結果的にやりたいことをすべてやることができました。自分でも夢のような本ができあがりました」と自信を覗かせる。普段は自分の作品を読み直すことはあまりないという加藤だが「今回はできあがった見本をいただいて、ほぼ毎日のように夜中にめくって読んだりしているので、今までの作品とはまた別の愛情がある単行本ができあがったと思います」と作品への愛を語った。
デビュー作の『ピンクとグレー』を出版したときのことを加藤は「すごく怖かったし、きっと厳しい意見の方が多いだろうと思って始まった」と回顧。続けて「ふたを開けてみると、たくさんの文芸界の方が歓迎してくれる雰囲気があって、書き続けなきゃなと思いました。決して順風満帆ではないけれど、続けるということを念頭に置いてがんばってきたんですよね」と振り返った。
今後の展望について加藤は「自分は新人賞を獲らずに文芸界に飛び込んで、歓迎されないと思って始まったチャレンジ。10年していろんな方が僕を支えてくださり、協力してくださり、やってきてよかったなと思うことが本当にこの1年多かった」とコメント。
アイドルと作家の頭の切り替えはどのようにしているのかと聞かれると、加藤はライブツアーなどの移動の時間は作家業の時間になることが多いと告白。「ありがたいことに原稿の依頼が多くて。切り替えていられないというのは正直あります。常に作家であり、アイドルという状態を保っていないと」と打ち明けた。
『1と0と加藤シゲアキ』はKADOKAWAより9月30日発売。価格は1980円(税込)。