NEWSの加藤シゲアキが“書けない”劇作家役に挑む舞台「エドモン~『シラノ・ド・ベルジュラック』を書いた男~」の上演が決定。イメージビジュアルが公開された。
【写真】作家生活10周年を迎えたNEWS加藤シゲアキ
映画監督としても活躍するフランスの若手劇作家・演出家アレクシス・ミシャリクが、映画『恋に落ちたシェイクスピア』に触発されて映画製作を構想するも資金が集まらず、先に舞台として初演した本作。2016年にパリで上演されるやいなや、上演回数700回を超えるロングラン・大ヒットとなり、2017年のフランス演劇界最高の栄誉と言われるモリエール賞で7部門にノミネートされ、作品賞、脚本家賞、演出家賞など5冠を達成。アレクシスの出世作となった。
舞台は1897年のパリ。将来を嘱望されるも2年間の長いスランプに陥っている崖っぷちの劇作家エドモン・ロスタンに、突然舞い込んだ大きな仕事。その舞台の初日は、まさかの3週間後だった。
大女優と大御所俳優のむちゃぶり、親友との三角関係、主演女優のきまぐれ、プロデューサーの鬼催促、完全なる資金不足、妻の嫉妬…。様々なトラブルに見舞われながら、ようやくロスタンが書きはじめたのは、17世紀に実在した大きな鼻の剣豪詩人の話「シラノ・ド・ベルジュラック」だった。
演出は、第72回芸術選奨文部科学大臣賞を受賞、紫綬褒章を受章するなど、劇作家・演出家として高く評価されるマキノノゾミ。時代劇から現代劇、ストレートプレイからミュージカルと数多くの作・演出を手がけ、2018年には『シラノ・ド・ベルジュラック』日本公演の上演台本(鈴木哲也との共同上演台本)も担当している。
“書けない”劇作家エドモン・ロスタン役で主演を務めるのは、NEWSとしての活動に留まらず、作家としても数々の人気作を生み出した加藤シゲアキ。実在の劇作家エドモンにまつわるエピソードを、実際に作家・劇作家としても活動する加藤とマキノが、どのように紡ぎ出すのか期待したい。
舞台「エドモン~『シラノ・ド・ベルジュラック』を書いた男~」は、東京・新国立劇場中劇場にて4月1日より、大阪・東大阪市文化創造館Dream House大ホールにて4月22日より公演。
※マキノノゾミ、加藤シゲアキのコメント全文は以下の通り。
<コメント全文>
■マキノノゾミ
新作劇の初日を開けるまでのムチャぶりの連鎖! 迷走につぐ迷走! 劇作家の受難につぐ受難ぶり! 焦燥の末の奇跡的なインスピレーションの到来と、震えるような執筆の陶酔! これはもう同業者として同情を禁じ得ないどころの話ではありません!
いやもう実にリアル! 実に滑稽! そして実に感動的!
この公演は、本邦初演となる現代フランスの傑作喜劇ですが、日本広しといえども、この作品を、強烈な思い入れと、熱烈なシンパシーをもって演出できるのは、もはや「このわたししかいない!」と思いあがって取り組む所存です!
やたらと「!」が多いですが、どうぞ、ご期待ください!
■加藤シゲアキ
『シラノ・ド・ベルジュラック』を生み出したエドモンがいかなる苦悩を経て、この不朽の名作を生み出したか。
ひもじくも妥協せず、あらゆる犠牲を払って作品に向かい合うエドモンは、誰にでも理解できる人物ではないかもしれません。
しかしその過程を切実かつユーモラスに描くこの作品に、私は僭越ながら共感しました。
同時に言葉の持つ力も改めて実感し、今この時代にこの公演を行う意味を、台本を読んで以来ずっと考えています。
エドモンになれる喜びを胸に、誠心誠意心を込めて演じさせていただきます。