藤子・F・不二雄のSF漫画をアニメ化したNetflixシリーズ『T・Pぼん(タイムパトロールぼん)』シーズン2より、”世界の歴史“へとタイムスリップする凡たちを映し出した、知的好奇心をくすぐる場面写真が解禁。また、山崎貴監督、漫画家のヤマザキマリらからコメントが到着した。
【写真】マヤ文明の謎や、壇ノ浦の戦いの救出作戦も! 『T・Pぼん』シーズン2場面写真ギャラリー
本作は、藤子・F・不二雄の生誕90年を記念したアニメ作品。中学生の“凡(ぼん)”がひょんなことからT・P(タイムパトロール)隊員となり、不幸な死を遂げた人々を救っていくSFストーリー。
すべてが平凡な中学生の並平凡(なみひら・ぼん/若山晃久)は、ある日未来からやってきたタイムパトロール隊員の少女リーム・ストリーム(種崎敦美)と出会い人生が一転。世界のあらゆる歴史の影で不幸な死を遂げた人々を救う未来の組織“T・P(タイムパトロール)”の見習い隊員となり、リームといつの間にかついてきちゃった謎の生物ブヨヨン(宮野真守)も一緒に、タイムスリップの大冒険へ。
シーズン2では、正隊員に昇格した凡が、新たな見習い隊員の安川ユミ子(黒沢ともよ)とコンビを組み、ブヨヨンも一緒に謎に満ちた任務に挑んでいく。
このたび、本作の場面写真が一挙解禁された。凡とユミ子とブヨヨンを待ち受けているのは、知的好奇心を満たす壮大な時間の旅。「マヤ文明のピラミッドの遺跡から転落死する漫画家の救出」「“トロイの木馬”でおなじみトロイ戦争での少女の救出」「壇ノ浦の戦いでの平信盛の息子の救出」「旧石器時代のクロマニョン人の少年の救出」と、世界中のあらゆる場所・時代を超えたさまざまなミッションに挑んでいく。
本作には、楽しみながら”ためになる世界の歴史”を学べる知的な要素も盛り込まれており、見ているだけで冒険心と好奇心が刺激されることは間違いない。それに加えて、命と向き合うヒューマンドラマ要素や、クスっと笑えるギャグ要素も詰め込まれている。果たして、正隊員としてリームから独り立ちした凡と、好奇心が強く活発なユミ子、そして不思議でキュートなブヨヨンの壮大な大冒険の果てには、何が待っているのか?
1978年に誕生した原作漫画は、今でも熱狂的なファンを持ち、各界のファンも多数。『ゴジラ-1.0』でアジア映画として初のアカデミー賞視覚効果賞を受賞し、アカデミー新会員の候補にもなっている映画監督の山崎貴は、「『T・Pぼん』は死んでしまうはずだった人たちの人生をやり直させるお話ですよね。
また、実写映画化・アニメ化されるなど一世を風靡した『テルマエ・ロマエ』でおなじみの漫画家ヤマザキマリは、「先生は無類の歴史好き、とくに古代文明好きというのが強く伝わってくるのはもちろんですが、それだけではありません。人類が歴史の中で起こしてきたさまざまな現象をつぶさに観察し、人間を礼賛するだけでなく、愚かさまでをわかったうえで、ユーモアを込めて描かれていますよね。それと歴史書には書かれない、いにしえの人々の中にある愛情や寛容さが必ず添えられている。そこがこの作品のすごさだと思います」と、歴史的な知識に裏打ちされた物語構成、そしてその中で浮き彫りになるドラマチックな人間描写の巧みさに敬意を表している。
『サマータイムマシン・ブルース』など時間ものSFを得意とし、劇団ヨーロッパ企画を主宰する劇作家・演出家・構成作家の上田誠は、「『T・Pぼん』は言わずもがな、歴史の絶対性を尊重しながら、そこをくぐり抜けるように個人の運命改変の余地を描いた、ハードでハートフルな傑作時間SFです。どの話も、史実のディテールからプロット、アイデアまで、本当にすごい」と熱を込め、ストーリーテリングの見事さに言及した。
7月17日発売の公式ファンブック『Fライフ増刊 T・P本~アニメ「T・Pぼん」と藤子・F・不二雄の世界』(小学館)では、彼らのさらなる熱弁に加え、さまざまな識者が『T・Pぼん』を大解剖している。
「僕にとっての『SF』は、サイエンス・フィクションではなくて、『すこし不思議な物語』のSとFです」と独自の理念で作品を生み出してきた、藤子・F・不二雄。
Netflixシリーズ『T・Pぼん』シーズン1はNetflixにて独占配信中。シーズン2は7月17日より世界独占配信。
※種崎敦美の「崎」は「たつさき」が正式表記。