俳優の椎名桔平と女優の田中麗奈が出演するアトリエ・ダンカンプロデュースの舞台「教授」の制作発表に出席した。また会見では、本公演のために五木寛之が書き下ろした楽曲を中村中が弾き語りで初披露した。


<フォト>舞台「教授」出演者が揃った制作発表

 本作は、昭和60年代の“流行歌の時代”を、独自の価値観で生きた椎名演じる歌好きの免疫学教授の生涯と、田中演じる偶然助手を務める事となった女性の生涯を描いた物語。これまで「ベント」「レインマン」「異人たちとの夏」と抜群のコンビネーションを発揮してきた椎名と演出の鈴木勝秀が3年ぶりとなる強力タッグを組み、五木寛之のエッセイ「わが人生の歌がたり」を原案とした初のオリジナル作品に挑戦する。

 高度成長期の日本で世間とは外れて寄生虫をずっと研究している教授を演じる椎名は、「戦争のなごり、学生時代の中で何故寄生虫だったのか興味深い。自分の生き様や生き方と戦って表現したい」と舞台への思いを語り、積極的な舞台作品への挑戦が続く田中は「とことんプラトニックに教授を愛する助手役です。体の中に寄生虫がすんでいて命短いと知りつつも愛してしまう教授のすべて、そのものが愛しい。女性らしく優しくもあるが、男性に負けない心の強さ、エネルギーというものを表現したい」と意気込んだ。

 本作では、昭和歌謡が所々にちりばめられ、劇場が昭和へとタイムスリップするような内容となっているが、椎名は、昭和歌謡曲のなかでは「ブルーライト横浜」をあげ、母が好きで歌詞の内容も分からず歌っていましたと振り返った。

 アトリエ・ダンカンプロデュース公演「教授」は2月7日(木)から2月24日(日)まで東京・Bunkamura シアターコクーンにて上演。以降、大阪、名古屋、金沢でも公演が予定されている。
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