『家族ゲーム』や『蒲田行進曲』など、邦画旧作が続々と初ブルーレイ化され、ファンの心を掴んでいる昨今。そんな邦画旧作のラインナップの一部を、見返してみると、劇中で大変な数の人が殺されていることに気づく。
そこで、ホラー映画級の「殺しの数」がとんでもない邦画を厳選して3作紹介したい。

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 まずは、一見するとファンタジー映画と間違ってしまう『人魚伝説』。どんな夢の世界が広がっているのか、などと期待してみると痛い目に合う。この作品は、白都真理演じる海女が夫を殺されて復讐の鬼と化し、人々を殺すという物語なのだ。殺しの数を確認してみると、109分の本編内で実に38人。その全ての殺人を、海女の白都が一人で、約3分弱に一人という驚異のスピードで成し遂げている。


 これに対抗するのが、横溝正史の同名小説を原作にした『八つ墓村』だ。多くのホラーファンがご存知のように、この作品でも人が死にまくる。見どころは、やはり懐中電灯二本を頭に差し、日本刀と猟銃を手にした山崎努演じる多治見要蔵が大殺戮を繰り広げるシーンだ。結果、2時間半の映画の中で、31人の人間が死んでいる。

 そして、三本目は『八つ墓村』のモチーフにもなった、昭和13年に岡山県の小さな村で実際に起きた大量殺人事件「津山三十人殺し」を映画化した『丑三つの村』。本作では、斧や日本刀、改造ブローニング銃を使って30人を惨殺するのだが、この作品の異様なところはなんといってもそれが実話に基づいているということだろう。
狂気に駆り立てられた青年役は古尾谷雅人、デビュー間もない田中美佐子が初々しい存在感を漂わせている。池波志乃、五月みどりといった女優陣の妖艶な演技にも注目。

 『人魚伝説』価格は4800円(税抜)、『八つ墓村』価格は3300円(税抜)、2作とも発売中。『丑三つの村』は2015年2月4日に発売、価格は3300円(税抜)。