グループの解散やメンバーの卒業が相次いだ2018年の女子アイドル界。1月3日に私立恵比寿中学からの卒業を迎えた廣田あいかを皮切りに、ももいろクローバーZからは有安杏果乃木坂46からは生駒里奈NMB48からは山本彩
に関するニュース">モーニング娘。'18からは飯窪春菜が卒業するなど、かつての「アイドル戦国時代」を支えてきた面々が、ステージを後にした。多くのアイドルファンにとって動揺が走った一年間を、いま一度、振り返っていきたい。

【関連】2018年にアイドルを卒業発表したメンバーたち フォトギャラリー

 振り返ると、昨年も2月に乃木坂46の1期メンバーであった橋本奈々未が芸能界を引退。6月にはハロー!プロジェクトから結成12年目の℃-uteが解散し、15年間のキャリアを誇った嗣永桃子が「教育の道へ進む」として芸能界を去るなど、一時代を築いてきたメンバーの去就が大きな話題を集めていた。

 しかし、今年は昨年以上に解散や卒業が相次いだ。
先述のとおり、1月に私立恵比寿中学から卒業した廣田を筆頭に、同月21日には卒業発表から1週間という異例の早さで有安がももいろクローバーZからの卒業と共に芸能界を引退。さらに、同月末にグループからの卒業を発表した生駒里奈は、5月に行われた乃木坂46の全国握手会を最後にソロタレントへ転身した。

 以降も流れは加速し、4月にはアイドルとして11年のキャリアを持ちNGT48でキャプテンを務めていた北原里英が卒業後に女優へと転身。11月には欅坂46から初の卒業者となった今泉佑唯が個別握手会をもってグループを離れ、また、長年NMB48をエースとして引っ張ってきた山本彩が11月の公演をもって卒業。12月にはモーニング娘。'18の10期生として7年間在籍していた飯窪が卒業するなど、ほんの一例とはなるが、アイドルファンならば名前を耳にしたことのあるメンバーの決断が年間を通して注目されていた。


 また、グループの解散も目立ち、2月のアイドルネッサンスを皮切りに、8月には約12年間にわたり活動を続けてきたチャオ ベッラ チンクエッティ(旧称・THE ポッシボー)が終止符。9月下旬には、PASSPO☆、ベボガ!、ベイビーレイズJAPANの解散ライブが続き、アイドルファンの話題をさらっていた。

そして、白石麻衣と共に乃木坂46を牽引してきた西野七瀬と日韓ガールズグループ誕生プロジェクト「PRODUCE48」に参加して注目を集めたAKB48・竹内美宥が年内でグループを卒業。さらにハロプロ勢では、ハロプロのリーダーを務めるアンジュルム・和田彩花ほか、Juice=Juice・リーダーの宮崎由加、同じくJuice=Juiceとカントリー・ガールズ兼任の梁川奈々美が来春の卒業を発表。でんぱ組.incの夢眠ねむは来年3月に芸能界を引退する。そして、なんと言っても衝撃だったのは、HKT48・指原莉乃の卒業発表だ。
4月28日に横浜スタジアムで卒業コンサートを開催し、平成の終わりと同時にアイドル活動を終了する。

 さて、さまざまな卒業や解散の一例を列挙してきたが、一方で目立ったのはアイドル出身者が個人発信に乗り出すケースが目立ったのも特筆すべき事項だ。

 先述した元・私立恵比寿中学の廣田は4月にスターダストプロモーションを退所したのち、同月に個人のTwitterアカウントとYouTubeチャンネルを開設。現在はHIKAKINやはじめしゃちょーらも名を連ねるUUUMへ所属し、YouTuberとして精力的に動画を公開している。

 また、ももいろクローバーZを卒業した有安は自身の誕生日を境にしてTwitterの個人アカウントを開設。BiSを卒業したプー・ルイも3月に自身のYouTubeチャンネル「新生YouTuber研究会-BYS-」を立ち上げ、同月にHKT48を卒業した宇井真白は自身のファンクラブサイトを設立するなど、グループでの経験を糧にして個人レベルでの活動に注力するメンバーも出てきている。


 卒業や解散への動揺が広がった一方で、彼女たちの新たな選択肢が注目された女子アイドル界。大きな変化によって、何がもたらせられるのか。来年以降の動向からも、目が離せそうにない。(文:大蔵山マコト)