大ヒット公開中のSFアクション最新作『ターミネーター:ニュー・フェイト』で、アーノルド・シュワルツェネッガー&リンダ・ハミルトンと夢の共演を果たした新キャスト、マッケンジー・デイヴィス、ナタリア・レイエス、ガブリエル・ルナがそろって来日。伝説のシリーズ参戦へのそれぞれの思いや、過酷な撮影を振り返ってくれた。


【写真】新キャスト3人が来日! インタビューカット&来日イベントの様子

■三者三様、『ターミネーター』シリーズ参戦で人生が変わった!

 『ターミネーター2』の正統な続編として、世界中のファンが公開を待ち望んでいた本作。誰もが憧れる映画に新キャストとして抜てきされた3人は、どんな思いで撮影に臨んだのだろうか。強化型スーパーソルジャーのグレースを演じたマッケンジーは、「まるでスクリーンを超えて、映画の世界に自分が入っていったかのような感覚を覚えたわ。家族や友人は、アーノルドやリンダと私が一緒に仕事をしていること自体が信じられないようで(笑)。それくらい彼らの存在感は圧倒的だった」と振り返る。

 グレースに助けられ、リンダ演じるサラ・コナーからサバイバルの手ほどきを受ける女性ダニーを演じたナタリアは、「自分のキャリアを考えると、まさかアクション映画、しかもその頂点である『ターミネーター』に参加するなんて夢にも思っていなかった。6ヵ月間という長い撮影をやり抜くだけでもすごく体力が必要だったけれど、水中撮影に耐え、武器・特殊車両・ヘリコプターなどの操作方法も必死に学んだわ。私にとっては大きな挑戦だったけれど、毎日、遊園地に行っているようなワクワク感があった」と笑顔を見せる。

 一方、グレースやダニーを追跡する新型ターミネーター“REV-9”を演じたガブリエルは、「10歳くらいのときに『ターミネーター』フリークの母親に連れて行かれ、完全にハマってしまった。同年代のジョン・コナーに共感を覚え、アーノルド演じるT-800が、父となり、親友となり、ジョンを守るという物語も最高だった。そんな大好きな映画と自分の人生がまさか交錯なんて…遠い神話の世界に自分がいるような気分だよ」と喜びをあらわに。

■運動は苦手…努力したマッケンジー・デイヴィス

 『ターミネーター』といえば、問答無用の壮絶アクション。
しかも今回は、ド派手なアクションが大好きなティム・ミラーがメガホンをとる。シリーズを生んだジェームズ・キャメロンも製作に復帰し、これで撮影が過酷でない訳が無い。

 意外にも運動があまり得意ではないというマッケンジーは、「この役は私ではない…」と思い込むほど苦しんだ。「キャスティングされたとき、私はアイルランドで別の映画を撮影していて、そのときからトレーナーと一緒に体作りを始めたの。その後、この映画の撮影に入る前の3ヵ月間は、栄養士も兼ねた専属トレーナーが付いてくれて、まるで母が娘を見守るように私を導いてくれた。スタントダブル(代役)も素晴らしく、私がグレースとして立てたのは、チームみんなのおかげ。緊張のあまり、右手と右足が一緒に出てしまうような私を本当に忍耐強く引っ張ってくれた。この劇的な変化は、どんなに言葉を尽くしても語りきれない」と感謝を述べる。■ガブリエル・ルナ、“T‐1000”ロバート・パトリックに感謝! DNAは受け継がれた

 対照的に、アクションは朝飯前のガブリエルは、ロバート・パトリックが演じた“T‐1000”の動きを採り入れて、“REV‐9”をどう演じるかに集中した。「ロバートの動きがすごくよかったので、スピード、敏しょう性などを参考にしたんだ。特にあの独特の走り方は、アイコン的な要素があるよね。手を刃物のようにして、短距離走のように常に前進。
顔は相手に脅威を感じさせるために、しかめっ面ではなく無表情。顎を引いて、額を前に突き出す姿勢を崩さない」と細部にわたって分析。「あとは、T‐1000はユニフォームの着こなしが見事だった。今回はアメリカ空軍やエルパソ警察などの制服を着ることができたので、僕も負けじとかっこよく着こなすことを意識したよ!」とアピールした。

 苦手な運動を克服し、アクションスターの仲間入りを果たしたマッケンジー。「きっと1シーンで死ぬ役だろ?」という地元コロンビアの友人の予想を鮮やかに裏切る活躍を見せたナタリア。そして、撮影中、毎日アーノルドと筋トレを共にし、T‐1000役のロバートのDNAをしっかり受け継いだガブリエル。レジェンド2人の共演に注目が集まる中、新キャスト3人が、見事な動きと演技で本作を支えている。(取材・文・写真:坂田正樹)

 映画『ターミネーター:ニュー・フェイト』は公開中。
編集部おすすめ